電機メーカーの2013年は、リストラや組織再編を実行し、新分野へ挑戦する地ならしを進めた1年と言えそうです。産業動向サイトでよく読まれたニュース記事(「学会・展示会速報」を含む)のランキング(右表)から、読み取れます。
もう少し具体的に見ていくと、電機メーカーが主語になった記事がトップ20のうち14本ランクインし、早期退職(2位の富士通、5位のパイオニア)、組織再編/事業統合・撤退/売却(8位のソニー、10位の日立、15位のNEC)と後ろ向きなキーワードが並んでいます。しかし、2012年に比べると明るい兆しも見えているのが2013年です。4位と12位にランクインしたシャープの決算に関するニュースがその代表格です。
また、メーカーの多くは組織再編を進め(3位の東芝、16位と18位のソニーとオリンパス)、2014年以降の飛躍に向けて着々を準備を進めています。その中でも注目すべきなのが、デジタルヘルス分野のようです。11位にランクインした東芝は「ヘルスケアを第3の柱」にする戦略をとり、ソニーはオリンパスと医療合弁会社を設立させました(18位)。Panasonicも生体センサを10月に開催された「ヘルスケアデバイス展」に出品し、注力分野の1つに掲げています。
長いトンネルをようやく抜けつつある日本の電機メーカーの2014年は、2013年に蒔いた種がどこまで育つかがカギのようです。
2ページ目には21~50位までの記事ランキングを掲載しましたので、そちらもご覧になり、2013年を振り返ってみてください。