家電・モバイル ボリュームゾーンの最新動向を知る
 
根津 禎=日経エレクトロニクス
2013/11/25 05:00
印刷用ページ

 ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)が2013年11月15日に北米で発売した新しい据置型ゲーム機「PlayStation(PS)4」が順調な滑り出しを見せています。発売から24時間で100万台の実売(店舗などを通じて消費者に販売した数)を記録。これまでのPSシリーズ(PSプラットフォーム)の中で「過去最高」(SCE)です。これまで最高だったのはPS2で、3日間で出荷台数は70万台に到達したそうです。この数字はあくまで“出荷”の台数なので、実売は70万台を下回ります。少々回りくどい表現で説明しましたが、要は「爆速で売れた」わけです。

 SCEの関係者にPS4関連で話を伺うと、PS2を引き合いに出されるケースが非常に多い。PS2は2000年2月に発売され、2011年1月に1億5000万台を突破した、いわばゲーム機の“王様”だからです。シェアも高かった。つまり、SCEはPS4で再びPS2のような大成功を目指しているわけです。この目標は、少なくとも発売時の売り上げでは超えました。

 一般に、日本では携帯型ゲーム機の方が好まれ、据置型ゲーム機に対して「?」を持つ方もいらっしゃると思います。ところが、欧米ではむしろ据置型ゲーム機の方が主流です。米国では、やはり米国企業であるMicrosoft社の「Xbox 360」の存在感は他の市場に比べて非常に大きい。その米国でPS4が順調な滑り出しを見せたことは、SCEには非常に大きな意味があると考えられます。この原稿執筆時ではMicrosoft社の「Xbox One」はまだ発売されていないのではっきりと言い切れませんが、他のゲーム機メーカーに対してきつい先制パンチを放ったことになります。

 事前予約の段階から、PS4は好調だったようです。その理由としてSCEは、PS3の発売時に比べて価格が安いことと、PS4の発売時から多くのゲーム・タイトルがそろうことの二つを挙げていました。

 実際、PS4は北米では399米ドルと、発売当初のPS3より安価です。2006年に発売されたPS3は当初、安価な機種でも499米ドルでした。

 また、PS4と同じようなハードウエア構成を採るXbox Oneは499.99米ドルです。Xbox Oneは、新しいKinectが同梱されていてこの価格なので、一概に比較できませんが、ユーザーにとって初期の導入コストはPS4の方が安価なわけです。

 2013年6月11~13日に開催された、ゲーム業界で世界最大級の展示会「E3」でSCEがPS4の価格を初めて公開した際、その発表会場では参加者からの大歓声が巻き起こりました。この発表会はプレス・カンファレンスという位置付けなので、業界関係者の他、多くの報道陣が駆けつけました。ゲーム業界のジャーナリストやライターなどは、当然のようにゲーム愛好者が多い。つまり、この発表段階で、PS4の価格はゲーム愛好者たちに受け入れられたことになります。

 もう一つの理由であるゲーム・タイトル数も多いです。PS4と同時に発売されるタイトル数は33と、PS3の約6倍に相当します。タイトル数が多いほど、多くのユーザーに訴求できます。

 この二つの理由で、PS4は順調な滑り出しを見せたと考えられます。もちろん、発売時の勢いが今後も続くかどうかは分かりません。初期の購入者はゲーム愛好者の中でも特にゲームが好きな人々が購入します。これが一般的なユーザーにまで広がるのか、今後も追っていきたいと思います。

 と、前置きは長くなりましたが、そのPS4を入手し、いつものように分解しました(実は分解記事を告知したかったのです)。第1報はTech-On!に好評掲載中です(記事はこちら)。そして日経エレクトロニクス2013年11月25日号にも分解記事を掲載しました。ちなみに同号の特集はウエアラブル機器です。こちらも合わせてお読みいただければ幸いです。

【9月18日(金)開催】高精細映像時代に向けた圧縮符号化技術の使いこなし方
~H.265/HEVCの基礎から拡張・応用技術とその活用における心得~


本セミナーでは高品質、高信頼、高効率に製品化するために標準化された高圧縮符号化技術、H.265/HEVCについて、その基盤となった符号化技術の進展から映像・製品特性に適切に圧縮符号化技術を使いこなす上で知っておきたい基本とH.265/HEVCの標準化、実装、製品化に向けた基礎及び拡張技術の理解と活用の勘所等について詳解します。詳細は、こちら
会場:中央大学駿河台記念館 (東京・御茶ノ水)
コメントする
コメントに関する諸注意(必ずお読みください)
※コメントの掲載は編集部がマニュアルで行っておりますので、即時には反映されません。

マイページ

マイページのご利用には日経テクノロジーオンラインの会員登録が必要です。

マイページでは記事のクリッピング(ブックマーク)、登録したキーワードを含む新着記事の表示(Myキーワード)、登録した連載の新着記事表示(連載ウォッチ)が利用できます。

協力メディア&
関連サイト

  • 日経エレクトロニクス
  • 日経ものづくり
  • 日経Automotive
  • 日経デジタルヘルス
  • メガソーラービジネス
  • 明日をつむぐテクノロジー
  • 新・公民連携最前線
  • 技術者塾

Follow Us

  • Facebook
  • Twitter
  • RSS

お薦めトピック

日経テクノロジーオンラインSpecial

記事ランキング