テーマサイト「産業機器・部材」における今回(期間:2013年10月18日~11月14日)のアクセスランキングでは、薄さや軽さを極めるためのヒントになりそうな記事が上位に入った。
燃料タンクをいかにして薄く?
例えば、「ホンダの新型ミニバン『オデッセイ』、タンクの薄型化などで車室内高さを1325mmに」というもの。今回、1位に入った記事だ。車室内の広さは、自動車のセールスポイントの1つ。そうしたゆとりを持った車室を実現するために、ホンダの新型ミニバン「オデッセイ」「オデッセイ アブソルート」では、車室内の高さを1325mmに拡大している。
燃料タンクを薄くしたり、排気管やリアサスペンションの厚みを薄くしたりすることで、ホンダはそれを実現した。同記事では、そうした薄型化のための同社の取り組みを紹介している。
その一部が、燃料タンクをブロー成形する際の成形条件の適正化や、タンク細部の丸みや角度の適正化である。タンクを薄くする、すなわちタンクを平べったい形状にしていくと、クルマの傾きや遠心力でタンクの端に寄った燃料を燃料ポンプで吸い上げにくくなる。そのため、新型オデッセイでは、燃料タンクの底面の一部を内側に食い込ませ、それにより壁を造って燃料ポンプの周辺に燃料をためられる空間を設けた。問題は、こうした形状のタンクは、ブロー成形でタンクが反ったり肉厚が大きくばらついたりしやすいことだ。上記の取り組みは、それを回避するためのものだ。