台湾TFT液晶大手のInnolux Display社(以下「同社」)は、2013年第3四半期(3Q)決算説明会を2013年10月31日に実施した。大型、中小型パネルともに前四半期比(QOQ)出荷減で、売上高は前年比(YOY)-25%でQOQ-13%の972億1700万NTドルだった。売上高総利益は99億5300万NTドル(YOY+134%、QOQ-28%)。営業利益は39億100万NTドル(同 黒字転換、-52%)。営業外で11億NTドルの支払利息のほか、反トラスト法違反関係の費用計上(約15億NTドル)もあり、当期純利益は6億8300万NTドル(同 黒字転換、-83%)となった。

 売上高総利益率はQOQ-2.2ポイント低下の 10.2%、営業利益率はQOQ-3.2%ポイント低下の4.0%である。中国補助金制度の終了の影響、中国国慶節商戦が想定ほど良くなかったことから、在庫は50億5000万NTドルと2Qの44億7000万NTドルからQOQ+13%増加。在庫回転日数は2Qの42日から50日まで上昇、2011年2Q以来の高水準となった。

 同社は中国ブランド向けの販売比率が高く、中国における需要変動の影響を大きく受ける。加えて4K2Kパネルや39.5型などの新製品の在庫も(意図的に)積み上げており、その結果在庫量が増えたと説明している。

 大型パネルの出荷枚数は3430万とYOY-16%、QOQ-9%。中小型の出荷枚数は9950万とYOY-8%、QOQ-14%。事前予想のQOQ-7~-12%(「high single digit % down to low double digit % down」)を下回った。