台湾電子産業の各製品分野における代表的企業44社(8月からタッチパネルも採用)の9月売上高は対前年比(YOY)+5%、対前月比(MOM)+12%だった。1~9月累計売上高はYOY-3%と依然マイナス成長である。2012年12月に過去最高売上高を更新していた台湾Hon Hai Precision Industry社(鴻海精密工業、通称:Foxconn)の9月売上高は3378億6200万NTドル(YOY+14%、MOM+20%)と、「iPhone 5s/5c」の出荷開始でプラスに寄与した。ただし、同社の1~9月累計売上高はYOY-5%と、全体のYOY-3%を下回り、全体の水準を押し下げている。

 応用製品別では、Hon Hai Precision社を含む部品は1~9月累計でYOY-5%。1桁マイナスのものでは、ノート・パソコンが1~9月累計でYOY-7%、デスクトップ・パソコン同-7%、プリント配線基板が同-0.4%。タッチパネルは、比較対象となる昨年の同月売上水準が高いこともあって同-10%である。

 一方、2桁増収となっているのでは、DRAMが1~9月で累計YOY+29%、ファウンドリ前工程が同+18%、太陽電池同+14%、LEDが同+11%である。その他1桁プラスが、マザーボードが同+3%、TFT液晶パネルが同+1%、受動部品が同+1%と、川上の部品系の多くがYOYプラスとなっている。しかしながら、最終製品の生産見通しが弱含みである状況で、部品のみが好調を維持することは考えにくく、実際、ファウンドリ、LED、液晶パネルなどは成長の勢いが弱まってきている。