Solar Power International (SPI) 2013
Solar Power International (SPI) 2013
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展示会の様子
展示会の様子
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基調講演では、太陽光発電産業や電力会社、電力事業規制機関の代表者が討論した
基調講演では、太陽光発電産業や電力会社、電力事業規制機関の代表者が討論した
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 2013年10月21~24日の4日間、北米最大の太陽光発電関連の展示会「Solar Power International (SPI) 2013」が、米国シカゴで開催された。10年目となる今回は、国内外から1万2000人以上が参加した。この10年間に、米国市場は大きな飛躍を遂げた。振り返れば、10年前の2003年には米国市場の年間導入量は45MW だった。それが2012年には3GWを超え、2013年は4GW超と予想されている。

 SPIは、展示会とセミナーで構成されている。このうち展示会では、10年前に大きなブースを構えた日本のシャープや京セラ、米SunPower社、米First Solar社などのモジュール・メーカーは出展していなかった。モジュール・メーカーの出展は66社だったが、このうち大きなブースを構えていたのはドイツQ-Cells社を買収した韓国Hanwha SolarOne 社のみだった。

 モジュール・メーカーに代わって勢いがあったのは、架台メーカーだった。モジュール価格が暴落し、パワー・コンディショナも価格がかなり低下している。次のコスト削減の対象は架台といわれており、部品点数の削減や工程簡素化、軽量化による工期短縮などを各社が競っていた。米国の老舗メーカーの米Unirac社やドイツSchletter社、米SolarCity社(Tech-On!関連記事)による買収が明らかになった米Zep Solar社など、88社の架台メーカーが出展した。
 
 ちなみに、Hanwha SolarOne 社はZep Solar社と提携して、「Zep Compatible」モジュールを住宅向けに投入している。Zep Solar社の架台は設置を簡素化しており、作業者が屋根の上にいる時間を短縮できるのが特徴だ。コモディティー化したモジュールを、Zep Solar社の架台と組み合わせることでシステム・コストを削減して、Hanwha SolarOne 社は付加価値を高める戦略だ。

 この他に、パワー・コンディショナ・メーカー55社が出展していた。業界トップのドイツSMA Solar Technology社は不在だった。日本メーカーでは、東芝三菱電機産業システム(TMEIC)が、定格出力1.667MWの大容量パワー・コンデョショナ「SOLAR WARE SAMURAI(侍)」を米国の電力事業用に発表した(Tech-On!関連記事)。