自動車レースの最高峰、「フォーミュラワン」(F1)が、ハイブリッド車(HV)の技術を競い合う「ショーケース」に変貌しそうだ。発端はF1選手権のレースを世界各地で主催する国際自動車連盟(FIA)が、2014年のシーズンに向けて変更したテクニカルレギュレーション(技術規定)である。2013年を準備期間として2014年から車両規定が大幅に改訂され、最新のエコカー技術をふんだんに盛り込めるようになったのである。

この変更を受け、いち早くF1への復帰を決めたのがホンダだ。2013年5月中旬にそれを発表した(図1)。一方、量産型HVの販売台数でトップを独走するトヨタもF1に復帰するかどうかが注目されている。F1を舞台にした、トヨタとホンダのHV技術の最高峰を競う戦いを目にすることができる可能性もありそうだ。

図1 ホンダがF1世界選手権への復帰を発表した記者発表会で握手をする伊東孝紳社長(右)と、パートナーとなる英マクラーレンのマーティン・ウィットマーシュCEO(出典:ホンダ)
図1 ホンダがF1世界選手権への復帰を発表した記者発表会で握手をする伊東孝紳社長(右)と、パートナーとなる英マクラーレンのマーティン・ウィットマーシュCEO
(出典:ホンダ)
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