材料を支えて落下や変形を防ぐ

 前述の通り、基本的にオーバーハング部などでサポートが必要となるが、ある程度の角度のせり出しはサポートなしで造形できる場合もある。例えば、樹脂溶融型の3Dプリンタでは垂線(積層方向)から30 °くらいまでのせり出しはサポートなしで造形できる場合が多い。

 どの部分にサポートが必要になるのかは、3Dプリンタの付属ソフトなどが自動的に判断し、追加する機能を持つようになってきた。この場合、ユーザーは造形エリアへの配置(積層方向に対する角度)だけを考えればよいのだが、自動作成されたサポートの位置や形状が必要十分なものかどうかの判断は必要だ。

 例えば、重力にさからうだけではなく、材料の収縮などによって反りなどの変形が発生するのを抑えるためにサポートを付加する場合もある。詳しくは後述するが、サポートを切断して取り除く場合にはその作業をしやすいか、切断の跡が外観品質などに悪影響を与えないかといったことにも配慮することが必要だ。