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第10回 無線LANと通信距離について(6)

佐々木 勇治=サイレックス・テクノロジー
2013/10/04 00:00
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 無線LANと通信距離についてお届けしてきたこのシリーズも、今回でいったん区切りとします。最後のお題は干渉についてです。

 干渉(Interference)とは、信号同士あるいは信号と雑音が混ざりあって通信を阻害する現象です。ここでは無線LANシステムが直面する干渉の例を幾つか挙げて説明してゆきます。

2.4GHzにおける干渉

 同じ無線LANでも2.4GHzと5GHzでは干渉度合いが違う、という話を耳にした方も多いと思います。これには(1)2.4GHzはWi-Fi以外にもたくさんの機器で利用されている、(2)2.4GHzはチャネル間で周波数が重なっているという2つの理由があります。

 (1)は比較的シンプルな話で、2.4GHz帯は無線LANだけでなくBluetoothやZigBeeなど他の無線通信、親子電話や駐車場のゲート・リモコンなどアナログ変調を使ったシステムにも使われているため、雑音レベルが全体的に高い傾向があります。中でも、家庭内で深刻なのは電子レンジによる干渉です。無線LANが数十mWで動いているのに対し、電子レンジは百ワットを超える文字通り桁違いに強力なマイクロ波を発生します。もちろんシールドされてはいるのですが、無線LANの受信信号は-70dBm(0.0001μW)といった微弱レベルなので、電子レンジから漏れるマイクロ波は十分強力な妨害になってしまいます。

 (2)は少し複雑な事情のからむ話です。2.4GHz帯には1~13までのチャネルがありますが、1チャネルあたり20MHzを占有するにもかかわらず、チャネル間は5MHzしか離れていません。ch.1(2.412GHz)と干渉しない次のチャネルはch.6(2.437GHz)、ch.6と干渉しないのはch.11(2.462GHz)で、2.4GHz帯で干渉なく使えるチャネルは三つしかありません。ここで誰かがch.4(2.422GHz)を使えば、それはch.1もch.6も両方に干渉を及ぼしてしまいます。

2.4GHzのチャネル割り当て

 一体どうしてこんなことになっているかというと、IEEE802.11の無線LAN(a、b、gなどのサフィックスが付かないバージョン)が規定されたときは「周波数拡散」という通信方式が採用されており、CDMA(Code Division Multiple Access)方式に対して高い期待があったからです。

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