2020年のオリンピック・パラリンピック競技大会の開催地が東京都に決まったこともあってか、過去1カ月のディスプレイ・サイトのランキングでは、未来のディスプレイやその実現技術に関心が集まった。
第2位と第5位に入った記事は、ディスプレイの進化を記者が予測した内容である。2位の記事は、ディスプレイが構造や原理から変化を遂げるとともに、使い方が変わるとする。見るだけのデバイスから、ユーザー・インタフェース機能を備えたデバイスへと進化するという。ディスプレイの中にタッチ・センサを内蔵したインセル型のタッチ・パネル内蔵液晶は、そうした変化の始まりを示している。
5位の記事は、将来のディスプレイがユーザー・インタフェース機能を持つことを踏まえて、テーブル上面や冷蔵庫の扉などにディスプレイを付けた試作例を紹介している。テーブルの試作品は、置いたワイン・ボトルの種類を認識して、そのワインの情報を表示する。
1位の記事は、パナソニックがエレクトロニクス関連見本市「IFA 2013」で公開した4K×2K有機ELテレビについて。開発者へ著者が直接に取材している。記事は、2013年1月の見本市で「量産間近であるような言い方をしていた」が、今回のIFA 2013では量産技術の確立に向けて確認事項が非常に多いというコメントを紹介している。ただ著者は、このコメントから、二つの見本市の間に技術的なブレークスルーを起こした結果だった可能性を感じている。
3位も1位と同じ著者による4K×2K有機ELテレビに関するIFA 2013での記事だ。開発元はソニーであり、担当者から画質に対する自信をうかがわせるコメントを紹介している。