36.4km/L(JC08モード)と国内最高の燃費を実現したハイブリッド車*1。それがホンダの新型コンパクトカー「フィット ハイブリッド」だ(図1)。本田技研工業社長の伊東孝紳氏は、その発表会の席上で「フィットを皮切りにクルマづくりの在り方を大きく変える」と語った。
*1 ホンダ調べ。2013年8月時点。プラグイン・ハイブリッド車は除く。
そのクルマづくりの革新の1つとされるのが「インナーフレーム構造」の適用だ。ホンダの軽自動車「Nシリーズ」で既に先行導入している技術だが、新型フィットではさらにそれを進化させた。
インナーフレーム構造とは、自動車の車体(ボディ)を骨格部材(フレーム)と外板(アウターパネル)に分け、車体全体のフレームを先に組み立ててから、アウターパネルを溶接するという構造だ(図2)。それにより、主要フレーム(骨格部材)をより強固に結合できるようにして、車体の軽量・高剛性化につなげる。従来は、車体を上部(アッパーボディ)と下部(アンダーボディ)に分け、それぞれの骨格とアウターパネルを先に組み立ててから上下を結合していた。