「トリックスター・リーダーシップ」という新しいリーダーシップの考えかたを提案し、しなやかに組織を引っぱり、変革していくために必要なことを教えるリーダー論である。
著者の松山氏は1968年生まれ。リーダーシップ・スタイリスト/コンサルタントとして、経営者、起業家、管理職を対象としたコーチング、講演、研修を実施している。
多くのリーダーとのセッションを通じ、目の前の問題を乗り越え、成長していくリーダーには一つの共通点があることに松山氏は気付いた。それが「トリックスター性」である。
「トリックスター」は、神話学や深層心理学で考察されてきたもので、「道化」「いたずら者」と訳される。神話に登場するトリックスターたちが、愚か者と笑われながら英雄的な偉業を成しとげてしまうことと、リーダーが課題を乗り越えていく姿が重なることから、松山氏はこの言葉をリーダー論に当てはめてみることにしたという。