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エディターズ・ノート

機械との戦い

  • 今井 拓司=日経エレクトロニクス
  • 2013/09/04 05:00
  • 1/2ページ

 「そうか、インターネットが身体を持つようになるってことなんだ」。日経エレクトロニクス、9月2日号の特集記事「すべてがEthernet一色に」の打ち合わせで、担当記者の話を聞いてひらめいた。

 今、自動車や電車、工場の隅々にまでEthernetが張り巡らされようとしている。その帰結として容易に想像できるのが、これらのネットワークがインターネットにつながる将来だ。実際、自動車メーカーなどはそうした利用法を考えているフシがある。情報の漏洩を一切許さない堅牢な防御を用意してからだろうが、クルマのエンジンやブレーキ、工場のセンサや工作機械と、インターネットを介して情報をやりとりできる日がやってくるのだ。

 しばしばインターネットは、地球規模の脳に例えられる。立花隆氏に、そのものずばり「インターネットはグローバル・ブレイン」という著作があるくらいだ。残念ながら未読なので、氏の真意までは分からないが。

 これまで、この「脳」に流れ込むのは文書やデータベースのデータ、映像や音声といった、人手で加工済みの情報だった。人間に例えれば、世間に背を向け部屋に閉じこもって、本を読み、テレビを見ていたようなものだ。この事情が一変する。インターネットに自動車や工場をはじめとする様々な制御系がつながり出せば、多様なセンサという感覚器と、モータやアクチュエータから成る筋肉が備わる。身体を持ったインターネットが、現実の世界に関われるようになるのである。

 これは大変だ。筆者が直感したのは暗たんたる未来である。

 もちろん、すぐさまそうなるわけではない。当初は便利な使い道も多いだろう。例えばネット経由でクルマを運転できれば、酔っ払ったときに運転代行を頼めるかもしれない。あるいは、ファブラボのレーザー・カッターで部品を加工したり、借りている畑の収穫をしたり、家にいるペットがねだったら、餌を与え、猫なで声で、頭をさすったりできるかもしれない。すべて職場で、仕事の合間に。

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