台湾電子産業の各製品分野における代表的企業の2013年7月の売上高は、対前年比(YOY)-3%、対前年比(MOM)-3%。1~7月累計売上高はYOY-5%とマイナス成長である。2012年12月に過去最高の売上高を更新していた台湾Hon Hai Precision Industry社(鴻海精密工業、通称:Foxconn)の7月の売上高は3003億NTドル(YOY-2%、MOM-1%)、1~7月累計売上高はYOY-9%と、全体のYOY-5%を大きく下回り、全体の水準を押し下げている。

 米Apple社からの需要が低迷、パソコン、テレビ、ゲーム機など分野を問わず最終製品の需要が低迷し、EMS(電子機器の製造受託サービス)需要が振るわないことから、同社に対する強い向かい風が続く。

 製品別での1~7月累計YOYでは、一桁マイナスなのがHon Hai Precisionを含む部品でYOY-8%だった。この他では、ノート・パソコンはYOY-9%、デスクトップ・パソコンが同-7%、プリント基板が同-2%など。一部製品を除きコンシューマ向け最終製品の生産・販売が総じて振るわない現状を反映している。

 一方、2桁増収となっているのは、ファウンドリ前工程が1~7月累計でYOY+18%、DRAMが同+18%、LEDが同+12%、その他、2桁からは低下したものの、TFT液晶パネルが同+6%だった。マザーボードが同+4%、太陽電池が同+4%、受動部品が同+1%とYOYプラスとなっている。ただし、ファウンドリ、LED、液晶パネルなどは、成長の勢いが弱まってきている。最終製品で見ても、好調を維持している領域がほとんどなくなってしまった。