新市場創出のため技術以外も開発せよ

 私は「日本の家電・脱負け組への処方箋、未来はバックステップでつくれ」で、「新しい市場のつくりかた」の著者である三宅秀道先生が提唱しておられる市場創造の四つのフェーズを紹介しました。

1:問題開発→2:技術開発→3:環境開発→4:認知開発

 ここで私は、日本が従来得意としてきた「2:技術開発」以外のプロセスをもっと活用することを提唱しています。

 今までにないまったく新しいものをつくる大きな要素となる「1:問題開発」も大切です。製品開発だけではなく、その製品がもたらす文化的な社会変化を創造することで新しい市場の創造にまでつながるようなものづくりやサービスの創造を実現することは、新興国にこれまでのビジネスモデルのお株を奪われている日本にとって、これからのますますその重要性が増してくると考えています。