脱B2Cは戦略的な決断か

 この日本のものづくり、さらにはビジネス全般が持つリスクについては、「日本の家電が負け組になった本当のワケ」というコラムでも述べています。

 ここでも指摘している通り、多くのマスコミは「B2C(企業対個人取引)」と「B2B(企業体企業取引)」のビジネスを分けて報道をしていませんが、今の日本はB2CビジネスよりもB2Bビジネスにその重心を移しているように思えます。戦略的にそうしているのならよいのですが、どうもそうは思えません。私には、B2Cの新しいビジネスモデルを積極的に、リスクを取りながら創り上げるよりも、リスクを避けて一番安全な方法だけでなんとか現状を脱しようという消極的な理由のように見えます。

 また、ビジネスの組み立て方やプロモーションの仕方に関しても、グランド・デザインを描きビジネスを総合的かつ戦略的にデザインすることがあまり行われていないのではないかと思えるのです。