台湾TFT液晶パネル大手のInnolux社は、2013年8月8日、2013年第2四半期(2Q)決算説明会を実施した。売上高は、対前年比(YOY)-1%で対前四半期比(QOQ)-5%の1115億1800万NTドル。減収の理由はタッチパネルの貼り合わせ事業を収束したため(1Qの当該事業売上高を控除したベースでの売上高はQOQ+8%)。売上高総利益は137億8200万 NTドル(YOY黒字転換、QOQ+52%)。営業利益は80億6700万NTドル(黒字転換、+150%)。当期純利益は40億6900万NTドル(黒字転換、+142%)。稼働率は95%程度(1Qは90%超)。

3Q見通しは保守的も高稼働を維持する計画

 3Qの需要は、例年の季節性とは異なり、弱含みとの見方だった。大型パネル出荷量は面積換算でQOQ横ばい、ないしは若干の減少。中小型向け出荷量については、QOQでプラス。平均単価はQOQで1桁後半の上昇。稼働率はQOQ横ばい(2Qは95%)。在庫回転日数についてはQOQ横ばいの42日程度に抑制する計画である。

2QのEBITDAマージンは25.3%とLGDを超える

 2Q実績は、出荷数量、ASPともにほぼ事前予想に沿った内容だった。売上高総利益率はQOQ+4.7%ポイントの 12.4%、営業利益率はQOQ+4.4%ポイント改善の7.2%。利益率上昇の背景は、出荷数量増加、プロダクト・ミックスの改善のほか、前述の収益率の低いタッチパネル貼り合わせ事業を収束させたことが大きい。EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)マージンは韓国LG Display社の20.1%を上回った。同じ台湾企業であるAUO(AU Optronics社)との比較では、利益率は6四半期連続で大きく上回っている(AUOは粗利率+10.3%、営業利益率は4.6%、EBITDAマージン19.3%)(関連記事)。