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イメージ・センサ編●スマホやタブレット端末を牽引役に拡大続くCMOSセンサ、市場争いが激化

イメージ・センサ編●スマホやタブレット端末を牽引役に拡大続くCMOSセンサ、市場争いが激化

2013/08/07 06:00
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 本連載では、エレクトロニクス分野の市場・技術調査に強みを持つテクノ・システム・リサーチ(TSR)のアナリストに、スマートフォンやカメラ、センサといった、それぞれの専門分野に関するレポートを寄稿してもらう。第3回はイメージ・センサ(CMOSおよびCCD、エリア・センサのみでリニア・センサは含まない)について、同社 マーケティング・アナリストの三輪秀明氏が分析する。(日経BP半導体リサーチ)

 アプリケーション(搭載機器)の出荷数量をベースにした2012年のCMOSイメージ・センサ、およびCCD市場規模(whitebox(ノンブランド)のカメラ機能付き携帯電話機市場を除く)は、前年比22.5%増の26億2508万個となった。2013年は、前年比22.9%増の32億2646万個を見込んでいる。2017年の市場規模は46億個に迫る見通しである(図1)。

図1●イメージ・センサ市場の動向(Fの付いている年の数値は予測)
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 タイプ別にみると、CMOSイメージ・センサは、2012年の市場規模が前年比25.4%増となり、2013年も前年比25.3%の増加が見込まれる。一方、CCDの市場規模は2012年に前年比19.9%減となり、2013年も前年比29.2%の減少が見込まれる。

 CCDは主要アプリケーションであるコンパクト・デジタル・カメラの市場が縮小していることに加えて、多くのアプリケーションでCMOSイメージ・センサによる置き換えが進んでいる。CMOSイメージ・センサは、主要アプリケーションの市場拡大に加えて、1台当たりに2個のカメラが搭載されるアプリケーションもあることから、右肩上がりの状況が続く見通しである。

 ここで、実際のイメージ・センサの出荷数量と、搭載機器ベースの出荷数量には乖離(かいり)があることに留意したい。カメラ・モジュールの組み立て時の歩留りが100%ではないこと、およびカメラ・モジュール・メーカーが一定の在庫を持つこと、の2点による。この乖離はカメラ機能付き携帯電話機の市場で顕著である。カメラ機能付き携帯電話機の出荷数量と、同アプリケーション向けのCMOSイメージ・センサの出荷数量の間には、10~20%程度の乖離が生じる。

アプリケーション別の市場動向

 CMOSイメージ・センサおよびCCDの主要アプリケーションとしては、デジタル・スチル・カメラ(コンパクト、一眼レフ、ミラーレスを含む)の他、カムコーダ、カメラ機能付き携帯電話機、タブレット端末用カメラ、携帯型メディア・プレーヤー用カメラ、ゲーム機・玩具用カメラ、テレビ用カメラ、PC&Webカメラ、車載カメラ、セキュリティ・カメラ(ボード・カメラ、CCTV、ネットワーク・カメラ、ドアフォンなどを含む)、医療用カメラ、放送用カメラ、などがある(図2図3)。以下では、このうちのいくつかについて、市場動向を分析したい。

図2●アプリケーション別の出荷数量トレンド(Fの付いている年の数値は予測)
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図3●アプリケーション別の出荷金額トレンド(Fの付いている年の数値は予測)
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 デジタル・スチル・カメラ市場のうち、コンパクト・デジタル・スチル・カメラはスマートフォンの台頭や、買い替えサイクルの長期化などによって減少傾向が続いている。この用途のイメージ・センサ市場は2012年に前年比21%減となっており、2013年も前年比27%の減少が見込まれる。

 この市場では2010年ごろからCMOSイメージ・センサの搭載率が高まっており、2012年には構成率で約30%を占めた。今後もさらにCMOS化が進む見通しであり、一眼レフ・カメラでは2011年から全量がCMOSイメージ・センサに置き換わった。2012年までは堅調に伸びてきた市場だが、2013年は伸びが鈍化し、2014年以降は横ばいまたは微増となりそうである。

 カムコーダ市場では従来型製品の減少が続いている。代わって、ウエアラブル(wearable)カメラまたはアクション(action)カメラと呼ばれる製品が成長している。

 カメラ機能付き携帯電話機向けイメージ・センサの出荷数量は、端末出荷量ベースで2012年に18億個を超えた。これは同年のイメージ・センサ市場全体の約7割(69.5%)に当たる。2013年の出荷数量は22億個を超える見通しである。

 この用途のイメージ・センサでは、製品セグメントと価格帯によって画素数のトレンドが異なる。従来型の携帯電話機(フィーチャーフォン)は、主にローエンド市場をターゲットにしていることから、搭載されるイメージ・センサの画素数は500万以下であることが多い。中心の画素数帯は200万~300万である。

 一方、スマートフォンにおける搭載画素数は、価格帯によって200万~1600万と幅広い。低級機では200万~500万画素、中級機では500万~800万画素、高級機では800万~1600万画素が採用される。イメージ・センサの価格下落に伴って、各セグメントで搭載画素数が増える傾向にある。

 カメラ機能付き携帯電話機は、カメラの搭載箇所によって二つに分類できる。背面(Rear)カメラと前面(Front)カメラである。このうち、Rearカメラの画素別構成比は、2012年時点で500万画素が26.7%、800万画素が27.7%を占めた。2013年には800万画素品の搭載率が高まり、構成比が30%に達する見通しである。また、足元では1300万画素品の搭載数量が急増中だ。韓国Samsung Electronics社のスマートフォン「Galaxy S4」に1300万画素品が搭載されたことに加え、各社から1300万画素品を搭載したスマートフォンが製品化され始めた。この結果、1300万画素以上の構成比は、2012年の1.6%から2013年には9.9%と大幅に増える見込みである。

 一方のFrontカメラは、他者とのコミュニケーションや“自分撮り”が主な用途である。スマートフォンはFrontカメラを搭載する比率が高く、スマートフォン市場の拡大に伴ってFrontカメラの出荷数量も増加している。Frontカメラの画素別構成比は、2012年にはVGAが43.9%を占めたが、画素数の向上が進んでおり、2013年には100万画素帯が42.5%、200万画素帯が35.7%を占める見込みである。一部では500万画素品や800万画素品を搭載した端末も出始めている。

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