三菱自動車で電気自動車(EV)「i-MiEV」のプロジェクト マネージャーを務めた和田憲一郎氏が、注目の電動車を取り上げて分析し、現在と未来を語る連載「一車両断!」。第2回はホンダが2013年6月21日にリース販売したプラグインハイブリッド車(PHEV)「アコードプラグインハイブリッド」に注目し、第1回に続いてPHEVの課題と未来を考える。

 ホンダが発売した「アコード」の国内モデルにガソリン車はなく、ハイブリッド車(HEV)とPHEVの二つのモデルがある(図1)。国内向けの二つの位置付けは大きく異なる。HEVの販売目標台数をシリーズで年1万2000台に設定した一方で、PHEVのそれはわずか2年で140台。しかもリース販売のみにとどめる。筆者の目にアコードプラグインハイブリッドは、ホンダの社内事情を優先した“内向き”な車両に映ってしまう。

図1 アコードプラグインハイブリッドの外観
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