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ものづくりエディターズ・ルーム@白金

ノウハウを形式知化しても必要とされる設計者

ものづくり塾「モジュラーデザインを実現する『設計手順書』の作り方」開催報告

  • 高野 敦=日経ものづくり
  • 2013/07/10 00:00
  • 1/1ページ
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 「設計手順書はモジュラーデザイン(MD)を実現する上で欠かせない」――。MDの第一人者でセミナーの講師を務める日野三十四氏は、常々こう言います。自動車をはじめ多くの業界から注目されるMDになぜ設計手順書が不可欠なのでしょうか。それは、MDが設計を標準化することだからです。標準化とは、ある意味で誰でもできるようにするということ。そのためには、手順が必要になるわけです。

 セミナーの内容はMDを導入することが前提になっていますが、実際はMDを導入しなくても設計手順を確立することの効用は多数あります。具体的には、品質(Q)、コスト(C)、納期(D)の改善はもちろんのこと、新人の即戦力化や技術伝承も挙げられます。設計手順書には、設計の手順が事細かく書いてあるわけですから、それを見れば入社したばかりの新人でも設計できるようになりますし、従来はベテラン設計者が抱えていた暗黙知を明文化することで伝承しやすくなります。

 重要なポイントは、ここからです。設計手順書に自身のノウハウを供出したベテラン設計者は、“用済み”になってしまうのでしょうか。日野氏にいわせれば、そんなことはありません。設計手順書として形式知化されたノウハウは、技術の進歩とともにいずれ陳腐化します。言い換えれば、技術の進歩に合わせて常に改訂していく必要があります。新人は、設計手順書を見れば製品を設計できるかもしれませんが、設計手順書を改訂することは不可能でしょう。それは、経験豊富なベテラン設計者の仕事です。そして、設計手順書を改訂すること自体が企業の技術力を高めるということに外なりません。

 ここまで説明されると、セミナーを聞いている多くの人が設計手順書の作成に前向きになれるようです。自分のノウハウを設計手順書として形式知化することは、自分の存在を脅かすわけではないと分かるからです。設計者自身がメリットを見いだせるようにすることがMDを実現するための近道だと納得する瞬間です。

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