Innolux、大型出荷数量が1310万枚とAUOを上回る

 世界最大の電子機器受託生産(EMS)企業である台湾Hon Hai Precision Industry社〔鴻海精密工業、通称:Foxconn〕グループに属し、TFTパネルを手掛けるInnolux Display社。その2013年5月の売上高は374億7000万NTドル(YOYで5.2%減、MOMで8.4%減)、その同年1~5月の累計売上高はYOYで6%増だった。同年5月の同社における大型パネル(10インチ以上)の出荷数量は1310万枚(YOYで7.6%増、MOMで7.5%増)。同年1~5月の同累計出荷数量はYOYで4%増だった。同年5月の同社の中小型出荷数量は3920万枚(YOYで18.8%増、MOMで1.0%増)。同年1~5月の同累計出荷数量はYOYで20%増。

 同社の稼働率は総じてAUOより高めの推移が続いている。G5以上のラインの全体稼働率は9割に達し、実質上ほぼフル稼働になっている。G8ラインは既存製品の需要増に加え、41.5/23.6インチのハイブリッド生産などで基板投入は5万枚/月を超える。一方で、41.5インチ生産のG8ラインへの移管によりG7.5ラインに若干余裕ができるため、50インチの増産を図っており、G7.5ラインも9割以上の稼働率となっている。

 同社の2013年5月の出荷数量については、主力のTV向けが合計約350万枚とMOMで若干減。同社は中国ブランドに向けたパネルの比率が高いため、労働節商戦用の調達がピークアウトする4月半ばから出荷数量が減少するケースが多いが、2013年は4月もMOMで1桁減に留まり、高い水準の出荷数量を維持した。その反動もあり同年5月はMOMで減少となった。

 小型では画面の縦横比が16:9の18.5インチWが製品寿命を迎え、21.6インチWも少量生産に留まる。23.6インチのフルHD対応品(モニター・テレビ兼用)は80万枚弱とMOMで若干減。これら23.6インチ以下の中小型サイズでは同社は圧倒的なトップシェアを堅持している。

 中型サイズでは、29/32インチが合計で73万~74万枚とMOMで1割増。40インチ以上は約110万枚とMOMで1割弱の増加。同社が開拓を進めている50インチ(G7.5ラインで8枚取り)については、70万枚強とMOMで3割増だった。