本号の表紙は夏らしく、サーフィンをモチーフにしました。タブレット端末を手にしたサーファーは技術者の皆さんを、ビッグウェーブはビッグデータという時代の大波を表現しています。この大波をどう乗りこなせば良いのか、ヒントは特集1「攻めのビッグデータ活用」にしっかりと書き込まれています。

 担当したのは、大石デスク、木崎編集委員、高野記者の3人。彼らの原稿を読んだとき、「えっ、こんなことまでできるの?」と、正直ビックリしました。ここでグチャグチャ説明するよりも、まずはご一読ください。製造業の最先端では、ビッグデータを使ってものすごいことが起きています。

 特集2「人だかりの注目技術20」は、2013年5月22~24日に開催された「人とくるまのテクノロジー展2013」の報告です。が、今回は、来場者の皆さんが特に注目していた展示20点を集めてみました。我々メディアがこうした展示会を報道する1つの目的は、お忙しい皆さんの代わりに会場に足を運び展示を見てくるという点にあります。とはいえ、我々は記者の習性として、会場ではニュース、すなわち新しい展示を追いかけます。

 今回も、もちろん新しい展示を見てきましたが、同時に来場者の皆さんと同じ目線を心掛け、ニュースであるなしにかかわらず特に関心が高かった展示に注目したのです。今、技術者の皆さんが関心を寄せる技術とは何か――。このレポートを見れば、お分かりいただけます。

 さてさて、皆さま、長らくお待たせしました。あの「ホンダ イノベーション魂!」がパワーアップして帰ってきました。2012年3月号で連載が終了すると、「ホンダ イノベーション魂!は面白かった」「休載しないで欲しい」など、再開を望む声を大変多くいただきました。こうした読者の皆さまのご期待に応えるべく、担当の高田副編集長が構想1年ちょっと、「ホンダ イノベーション魂!2」の連載を実現してくれました。

 今回は、著者の小林三郎さんと技術者の対談をベースに、現場でイノベーションを起こす秘訣を探り出します。グローバル化が進む中、日本の製造業には今「何を造るか」という課題が突き付けられていますが、この連載を読めば何らかのヒントが得られるはずです。新しいホンダ イノベーション魂!2、ご期待ください。