ビッグデータの覇者たち、海部美知著、798円(税込)、新書、216ページ、講談社、2013年4月
ビッグデータの覇者たち、海部美知著、798円(税込)、新書、216ページ、講談社、2013年4月
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 本書の第一章で、著者の海部氏は次のようなクイズを出す。

 全世界に存在するデータを、アナログとデジタルに分類すると、
 どちらのほうが多いと思いますか?

 こういう質問をするからには、デジタル・データが多いに決まっている、と考えたアナタ。半分だけ当たってます。

 というのは、「全蓄積データに占めるデジタル・データの割合」が、2007年段階では94%に達しているものの、ほんの7年前の2000年時点ではアナログが75%と圧倒的に多かったそうなのだ。それに、この計算の元になっている数値は、実際のデータ量ではなく「ストレージ」の大きさを推定したものだからだ。

 2007年段階でアナログ・データ6%に対しデジタル・データが94%なので、デジタル・データ容量がアナログ・データの15倍に達している。
 たった7年前にはアナログ・データが75%、デジタル・データが25%だったので、デジタル・データはアナログ・データの3分の1だった。アナログ・データも7年間のうちに増えたはずだが、人類ウン千年の智恵からすれば微々たるものだ。仮に無視できるほどの増え方だと仮定すると、デジタル・データ容量はアナログ・データの「3分の1の量」から「15倍の量」まで、約45倍に増えたということになる。