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設計力強化のための“もの・ことづくり”プラットフォーム「P3LM」 

第15回:「これからのPLM」構築に対する「システム選択の考え方」(中)

  • 坂井 佐千穂=SCSK 製造エンジニアリング事業本部 営業推進部 シニアコンサルタント
  • 2013/06/25 00:00
  • 1/9ページ

 「これからのPLM」構築について、前回は企業戦略に基づいて事業の主要プロセス・業務を現状分析し、目指す姿を描いて要件定義をしてみることの必要性と、その要件定義を実施しやすくするために、業務層を情報生成層・情報管理層・情報参照層に細分化する方法までを紹介した。これを受けて、今号から次号にかけ、それらを実現するPLMシステムの選択の考え方について述べる。

「システム選択」の意義・意味

 前回、「これからのPLM」の「システム選択」には、下記の循環が重要であるとした。

・会社が進むべき戦略的な目指す姿を事業戦略と擦り合せ、計画に盛り込む(本連載第13回で既述)
・会社の主要プロセスと“情報”の流れについて、目指す姿と現状を分析して課題を認識し、ズレの改善を企画する
・改善の姿としての業務要件を明確化する
・対象範囲、業務要件とシステム単位のマッチングを機能視点で図る(システム選択)

 筆者の知る限り、日本における製造業のPLM構築実態は、CADやBOM(Bill of Materials)という製品定義の成果物の静的なデータ管理(BOMを含む)と、それらを調達系・生産管理系と情報連携させるレベルであることが多い。しかし、「これからのPLM」では、早くそこから脱却しなければならない。そして、これを製品やサービスを創出する川上プロセスにおける、動的な業務の情報生成・連携・活用に適用し、さらに“こと”としての“サービス”ビジネスに直接関与するPLM、あるいは企業変革のための日々のマネジメント・経営に資するPLMへと、ステージを上げていくことが求められる。

 そのために「これからのPLM」のシステム選択の考え方としては、従来のPLMのシステム選択にありがちだった「CADツールと同一ベンダーのPLMツールを選ぶ」という常識を一旦は捨て、より本質に立脚した考え方を行うことが必要となる。以下、それをより具体的に示してみたい。

 「システム選択」という言葉を使った理由は、既存の統合的なPLMツールの全体やその一部を使うことを含め、真の要求・要件にマッチした構成要素(データベース、オブジェクトの版管理、BOM、ワークフロー、プロジェクト・マネジメント、ビジネス・ルールなどの機能エンジン)を、パッケージや単独ツールを“選択”して組み合わせ、構築するのが賢いやり方となった時代だからである。異なるシステム同士が、Webサービスに代表される技術によって相互運用性を高めてきたことも、システムの選択肢を広げている(他方、これらの技術の冗長性が、総合的な処理性能を犠牲にする可能性もあるので、理解と配慮が必要である)。

 以下に、現場業務の要件を満たすという最適化を追求しながら、システム・フレームを全体(最適)設計していく帰納的な「システム選択」の手順を示す。次に非機能的な視点も加味した、総合的な選択の考え方についても触れる。

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