TizenとFirefox OSに光明

 とはいえ、米国印の製品やサービスに依存している状況になっているのは、個人や企業の選択の結果です。つまり、この状況を創り出した原因は、革新的で便利なサービスやソフトウエア・プラットフォームを創造できなかった日本側にあります。

 では、この状況をどうすれば変えていけるでしょうか。まず考えられそうなのが、スマートフォンやタブレット端末のソフトウエア・プラットフォームにオープンなものを使っていくことです。Androidも、iOSも、使用に際してGoogle社やApple社のIDとヒモ付けられます。現時点では、脱Androidや脱iOSというシナリオに対して現実味はないですが、TizenやFirefox OSのような中立的なプラットフォームが登場してきていることから、ここに光明がありそうです。加えて、日本や愛国者法がないような国のデータセンターで運営される魅力的なサービスを増やしていく取り組みも必要です。どちらも、長くて遠い道のりですが、米国の一辺倒の状況を甘受する気がないなら、あきらめず努力していくしかなさそうです。