日経ものづくりでは2013年5月末から6月初旬にかけて、「グローバル化とノウハウの共有・展開」というテーマでアンケート調査を実施しました。アンケート結果は、2013年7月号の誌面(「数字で見る現場」というコラム)で紹介する予定です。ここでは紹介予定のアンケート結果の一部を速報という形で公開します。設問は、「国内拠点のノウハウを海外拠点に展開することによって、それが社外に流出する懸念はありますか」というものです。

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【問】「国内拠点のノウハウを課外拠点に展開することによって、さらにそれが社外に流出する懸念はありますか」(回答数は201)

 全体では76.6%が「大いにある」もしくは「少しある」と回答しており、ノウハウ流出に何らかの危機感を抱いていることが分かります。回答者の所属部門を「製品開発」「製造」「その他」に大別して分類してみると、特に製造では「大いにある」が半数の50%に達し、「あまりない」は6.0%にとどまりました。製造部門のノウハウは、製品の品質やコストに直結するだけに、製品開発部門によりもノウハウ流出に神経を尖らせていると言えそうです。

 一方、「その他」の部門の回答者は、製品開発や製造部門の回答者に比べるとノウハウ流出への懸念はやや低めです。「あまりない」が18.6%、「流出するが心配していない」が6.8%という結果でした。別途聞いた「ノウハウを海外拠点に共有・展開する必要はあるか」との問に対しては、所属部門によらず8割近くが「必要がある」と回答していました。共有すべきノウハウがあることは部門によらず共通ですが、その重要性に違いがあるようです。

 本アンケートでは、国内拠点と海外拠点のノウハウの差やそれが業務に及ぼす影響などについて聞きました。回答総数は201件でした。ご回答くださった皆様、ありがとうございました。

*調査方法:ニュース配信サービス「日経ものづくりNEWS」の読者を主な対象としたメールとTech-On!上でアンケート回答用URLを告知。回答期間は2013年5月30日~6月5日。