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モバイル・トラフィックの激増が生む新しい市場

久米 秀尚=日経エレクトロニクス
2013/06/10 05:00
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 「2012年から2017年にかけて全世界のモバイル・トラフィックは実に13倍にも伸びる」――。

 これは、米Cisco Systems社が2013年2月に発表した全世界のトラフィック増加予測調査「Cisco Visual Networking Index」(Cisco VNI)のモバイル分野における最新版「Cisco Visual Networking Index Mobile Data Traffic Forecast and Methodology, 2012-2017」の内容です。

 発表以降、多くの企業のプレゼンテーションやメディアの記事に登場しています。例えば、2013年6月7日の午前中に米Broadcom社が都内で開催した「5G WiFi」に関する記者発表会でも引用されていました。「特に動画ストリーミングがトラフィックの激増を引き起こしている。我々はその解決策として、5G WiFiの製品群を提供していく」(Broadcom社 Vice President, Mobile Wireless Connectivityの Rahul Patel氏)といった具合です。

基地局が“一人一台”に


 実はこのCisco Systems社のデータ、2013年6月10号の日経エレクトロニクスでも使わせていただきました。小型の携帯基地局「スモールセル」が今後、世の中に浸透していく動きをまとめた特集「小型基地局ですべてを覆う」に登場しています。モバイル・トラフィックの激増という課題の解決策として、スモールセルに白羽の矢が立っているのです。

 特集記事は企画した当初、「一人一台携帯基地局」といった仮タイトルで取材を進めていました。“一人一台”というと少し大げさかもしれませんが、携帯電話事業者(キャリア)や基地局メーカーなど、お話を伺った方々のスモールセルへの力の入れようは相当なもの。大きな市場が、急速に立ち上がろうとしています。

 そこで、スモールセルがばらまかれることをイメージすべく、街に出ました。すると、スモールセルを設置できそうな場所は意外と多くありました。看板や街路灯、信号機に時計台…。さらに視線を上に向けると、ビルに上には大型の基地局「マクロセル」のアンテナがあちこちに確認できました。都市部ではもう、ビルの屋上にはマクロセルを置ける場所はほとんどないのでしょう。

 こうした取材から、モバイル・トラフィックが増大するにつれて、スモールセルが街に溶け込んでいくのだろうという思いを強くしたのです。ぜひ今回の特集「小型基地局ですべてを覆う」をご一読いただけますと幸いです。

2017年には世界の約半数がインターネットに触れる


 と、ここまでの原稿を6月7日のお昼に書いて午後の取材に出ました。向かった先は、Cisco Systems社の日本法人であるシスコシステムズの記者発表会。内容は、世界のIPトラフィックの増加とトレンドの予測と分析を行う年次調査「Cisco Visual Networking Index(VNI)Forecast(2012-2017)」の最新版を解説するものです(pdf形式のホワイト・ペーパー)。

 「2017年までには世界のインターネット・ユーザー数は世界人口の48%(約36億人)を超える」――。

 「2017年には1人あたりの携帯機器の保有台数が約1.4台になる」――。

 「2017年には世界の年間IPトラフィック量は固定回線と移動回線を合わせて1.4ゼタ・バイトに達する」――。

 冒頭に紹介した「モバイル・トラフィックが13倍に」という予測も引き続き紹介されました。「予測が変わっていたらどうしよう・・・」と内心おびえていた筆者はホッとしつつ、派手に並んだ数字から、大きな変化の到来を感じました。

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