スマートフォンと車載機器の連携、クラウドやビッグデータの活用、次世代運転支援システム(ADAS)の普及など、次世代の自動車では新たな電子プラットフォームの構築が必須となっています。

 車内LAN規格である「CAN」を用いてECUを階層的につなげていく現状の車両ネットワークでは、もはや限界が生じてくるのは間違いないでしょう。将来的には、より高速な通信ネットワークをバックボーンとして構築し、情報系やボディ系、制御系、安全系といった分野ごとにゲートウエイを介してECUと接続する車両ネットワークを目指すことになりそうです。

 こうした中、注目を集めているのが車載Ethernetです。2013年には車載カメラの映像伝送などに利用する動きが始まっています。現状で100Mビット/秒程度のデータ転送速度の仕様ですが、2014年ごろをメドに1Gビット/秒の仕様策定が進みそうです。しかも、リアルタイム性や信頼性を担保するための物理層やデータリンク層などの規定についても標準化される予定です。こうした標準化が進めば、情報系だけでなく、制御系やバックボーンでの利用が可能になりそうです。

 日経エレクトロニクスでは、こうした車載Etehrnetの最新動向について、2013年7月11~12日に「第2回 車載Ethernetが変える、クルマの未来」と題してセミナーを開催いたします。本セミナーでは、リアルタイム性や車載仕様にどのように対応するのか、車載Ethernet開発の最前線で活躍する講師陣に解説していただきます。

 自動車メーカーからは現在、トヨタ自動車とBMW社、Jaguar & Land Rover社からご講演いただきます。電装品メーカーでは、デンソーやContinental社、Harman社に登壇してもらいます。Harman社には、データリンク層である「IEEE802.1 Audio/Video Bridging (Ethernet AVB)」の策定に関わる標準化団体の「AVnu Alliance」の主導企業として、同社の取り組みと共に、AVnu Allianceの最新の活動状況を紹介していただきます。

 部品メーカーとしては、Micrel社やBroadcom社、Marvell Technology社、ルネサス エレクトロニクスといった半導体メーカー、そしてETAS社やベクター・ジャパンのツール・ベンダーが登壇します。さらに、EMI部品などについて村田製作所から講演してもらいます。初日の7月11日には講演終了後には、参加者の方限定の懇親会を開催いたします。ご興味のある方はぜひご参加ください(セミナー案内はこちら)。