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デバイス技術を俯瞰する・Yoleレポート

有機ELの技術革新、照明が火をつける

  • Jean-Christophe Eloy=President & CEO, Yole Developpement社
  • 2013/06/13 06:00
  • 1/3ページ
有機EL(OLED)の構造と材料を示した
有機EL(OLED)の構造と材料を示した
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 2009年以降、有機ELのサプライ・チェーンに属する企業の投資額は5億米ドルを超える。有機EL市場全体の価値は当時5億米ドルしかなかったのに、なぜそれだけの額が投資されたのか。主なけん引役はディスプレイで、有機ELの売上高は2011年に約30億米ドル、2012年には約60億米ドルに拡大した。有機ELのもう一つの主要な応用になる可能性のある照明は、現在のところ市場拡大にそれほど貢献していない。現在のところ、有機ELは、形状が平面で、グレア(まぶしさ)がない特徴を生かせる分野に狙いを定めている。

 有機ELは、いまだ成長途中の技術で、市場を支配している無機ELと競合するには至っていない。LED照明の発光効率が約110lm/Wである一方、有機EL製品の発光効率は最大60lm/Wだ。1klm当たりのコストは、LED技術で約5ドル、有機ELでは約350米ドルである。LED製品の保証寿命は20~25年だが、有機ELは5~10年しかない。さらに有機ELは、一部の材料が他の材料よりも速く劣化するために、色合いが変化する可能性がある。これは、産業用と自動車向けの用途では許容されないだろう。

 有機ELは、異なる材料を様々に組み合わせ可能で、また色々な構造を用いることができる。現在、発光効率を高める研究が行われていて、例えばデバイスの寿命と引き換えに駆動電流を増やす方法などが試されている。明るさは、有機ELの構造を直列に重ねることで高めることができる。このプロセスで重ねた二つの異なる構造は、電流が同じ場合で約2倍の光を発する。もしくは、低い電流で同じ明るさを実現でき、信頼性と寿命が改善する。

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