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ソフトが消えたパソコンの波、スマートフォンにもやってくるか?

中道 理=日経エレクトロニクス
2013/05/17 05:00
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「パソコンに最近、ソフトをインストールしなくなりましたよね」
 
 弊社では、サポート切れを迎えるWindows XPマシンからWindows 7マシンへの一斉移行の真っ最中。最近、新しいパソコンに作業環境を移したT記者が感慨深げに語ったのが冒頭の発言です。ほとんどソフトをインストールせずに、移行できたことに驚いたそうです。

 言われてみれば、その通りです。スケジューラはもはやWebブラウザー・ベースのものが主流。メールもWebサービスの方が便利です。インストールという作業自体が面倒くさいですし、パソコンとWebブラウザー、そしてインターネット回線さえあれば、どんなパソコンからでも同じアプリ、同じデータが使える便利さは手放せません。

 ビジネス向けのパソコンで現在、必ずインストールが必要なのは、セキュリティー対策ソフトと、Microsoft Word、Excel、PowerPointぐらいでしょうか。とはいえ、既にWordやExcel、PowerPoint互換のWebサービスもあることから、こうしたソフトもいずれWebブラウザー・ベースのものにシフトしていく時代がやってきそうな気がします。

 そこで考えたのが、果たして、スマートフォンで同じ変化が起こるかです。現在、スマートフォンで何かサービスを使うには、もちろんWebブラウザー・ベースのアプリも少なからずありますが、アプリをインストールする形態が主流です。これがWebブラウザーだけあればアプリのインストールが不要になる状態に移っていくでしょうか。

 このことを考えたときに、最大の壁になりそうなのがインターネットとの接続性です。パソコンの場合、たいてい机の前などに座って、無線LANアクセス・ポイントやEthernetを介してインターネットに接続した状態で使います。この場合、インターネットの接続が前提にできることから、Webブラウザー・ベースのアプリでも、ローカル・アプリのように使うことができます。

 一方、スマートフォンは移動しながら使います。そのため、常にインターネットに接続されているとは限らず、ネットワークが切れるのを恐れながら、Webブラウザーを使わなければなりません。現時点では、プログラムとデータが手元にあるアプリの方が使い勝手が良いというのが実感です。

 しかしながら、少し長い目で見れば状況は改善しそうです。まず、スマートフォンのインターネットへの接続性は今後も向上していきます。ついこの前まで、首都圏の地下鉄車両内ではほとんどインターネットにつながらなかったのに、今ではつながります。地下街やビル影など、ところどころインターネットに接続ができない(あるいは、極端に通信速度が遅くなる)場所がありますが、こうした場所はどんどんと、埋められていくはずです。

 とはいえ、現時点では移動通信ネットワークが、常時接続の面で今一歩なのが現状です。そこで、最近話題のモバイルOSである「Tizen」や「Firefox OS」ではHTML/XML、CSS、JavaScriptで開発したプログラムをアプリ・パッケージで包み、ローカル・アプリとして実行することを想定した作りとなっています。つまり、スマートフォンのインターネットへの“真の常時接続”が確立されていない時代に合わせた作りとなっているわけです。

 究極的なユーザーの利便性を考えれば、Tizen、Firefox OSのアプローチがベストだとは思えません。ネットワーク・カバレッジの進展、端末技術の進展に伴って、今後も新しいモバイルOSの提案があるのではないかと期待しています。

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