データで読み解くエレクトロニクス新潮流 IHS レポート
目次
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Intel、Qualcomm、NVIDIAは自動車業界の未来を変えるか
大山聡の「勝手にコンサル」
昨今の自動車業界では、EV(電気自動車)や自動運転、コネクテッド・カー(Connected Car)など、エレクトロニクス業界との関わりを強化する動きが目立つ。これに伴って、データ処理や通信の技術に長けた半導体メーカーがプレゼンスを高めている。具体的には、米Intel社や米Qualcomm社、米NV…
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「物流に徹せよ」と迫られる半導体商社、打ち手はあるか
大山聡の「勝手にコンサル」
売り込み活動は不要、物流業務に徹してほしい――。半導体商社に対し、こうした要求をする半導体メーカーが増えつつあるという。
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東芝はWDと争っている場合ではない!
大山聡の「勝手にコンサル」
東芝は2017年7月19日、米Western Digital社(以下、WD)に対する全面的なアクセス遮断の再開をニュースリリースで発表した。同社はNANDフラッシュメモリー事業の提携相手であるWDから、半導体子会社「東芝メモリ」の売却差し止めを求める訴訟を起こされている。WDは同社の合意がない売却…
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「富士通のソレキアTOB不成立」を読み解く
大山聡の「勝手にコンサル」
富士通は2017年5月23日、ジャスダック上場の電子部品商社であるソレキアに対するTOBが不成立になったと発表した。ソレキアは1958年の創設以来、富士通グループの系列商社として事業を行ってきたが、個人投資家の佐々木ベジ氏が2017年2月からソレキアへのTOB(株式公開買い付け)を開始しており、「…
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窮地の東芝、復調のシャープ、電機8社決算
大山聡の「勝手にコンサル」
2017年5月12日に日立製作所が決算を発表し、15日に東芝が業績概要を公表したことで、国内大手電機メーカー8社の2016年度決算が出そろった。ただし東芝が発表した数字は監査法人が承認したものではなく、正確には「決算」と呼べるものではない。
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時代の寵児、NVIDIAに続くのは誰?
大山聡の「勝手にコンサル」
半導体市場の前年比成長率が10%未満にとどまり、スマートフォンの出荷台数も同様に10%未満の成長にとどまる現在、業績を大きく伸ばしている半導体メーカーや機器メーカーは少ないという印象が持たれがちだ。だが実際は、自動運転や人工知能(AI)の市場を捉えた米NVIDIA社のように、業績を大きく伸ばしてい…
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メーカーの仕事は永遠に“ものづくり”か
大山聡の「勝手にコンサル」
経営危機にある東芝に関する報道が連日、続いている。主力のメモリー事業を切り離さなければ資金調達が困難であることに加え、これほど重要な決断を金融機関の支援なしには下せない状況にある。メモリー事業を分離した後の東芝にどれほどの期待ができるかも未知数だ。かつてのシャープと同様、もはや自力では再生プランを…
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東芝のメモリー事業、その価値はいくら?
大山聡の「勝手にコンサル」
2017年2月14日に予定されていた東芝の決算発表(2016年4~12月期)が延期された。同日、東芝は決算発表に代えて、全社事業の現状と見通しに関する説明会を開催。今後の対策にも言及したが、全体的にネガティブな内容が多く、その後も株価は低迷を続けている。
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半導体の大再編時代、商社は生き残れるか
大山聡の「勝手にコンサル」
昨年11月の本コラムでは、国内大手電機メーカー8社の中間決算を分析した。前年に比べて極端な円高が進行したこともあり、各社とも厳しい決算を余儀なくされたが、彼らを顧客に持つ半導体商社にとっても事業環境は厳しかった。
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2016年の半導体業界を振り返り、2017年を占う
大山聡の「勝手にコンサル」
2016年の半導体業界は、後半に大型のM&Aが目白押しだった。1年前の本コラム記事で筆者は、2016年は情報・通信・民生向けの半導体需要が低迷することや、車載・産業向けの需要が相対的に伸びることを予測していた。IoTの対象が具体化すれば半導体の需要増につながると締めくくっているが、その時点での業界…
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電機8社の中間決算、円高直撃で厳しく
大山聡の「勝手にコンサル」
2016年11月11日に東芝の決算発表が行われ、大手電機メーカー8社の2016年度中間決算が出そろった。前年に比べて極端な円高が進行したこともあり、各社とも厳しい決算を余儀なくされた。ただし中長期的な視点で見ると、各社の見通しには大きな格差が感じられる。以下、各社の決算を順に見ていこう。
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「自動車用IoT」が世界を変える
大山聡の「勝手にコンサル」
昨今の半導体業界では大型のM&A案件が目立つようになり、この流れは当面続きそうだ。M&Aを画策する各社がどのような将来像を描いているのか、10年後にどのような市場に期待ができるのか、見方はそれぞれ異なるだろう。
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アナログ半導体の業界再編は、まだ終わらない
大山聡の「勝手にコンサル」
2016年9月13日、ルネサス エレクトロニクスは米国のアナログICメーカーであるIntersil社を約32億ドルで買収すると正式に発表した。前回の本コラムでは、アナログIC業界においてM&A(事業/企業統合)が高い頻度で行われていることを述べたが、この動きは今後も続く可能性が高い。ここではその背…
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ルネサスも動く、アナログ半導体大再編
大山聡の「勝手にコンサル」
前回は、ソフトバンクグループが英ARM社を約3.3兆円で買収する件について見解を述べた。まったく予想されていなかった巨額の買収案件で、業界からの注目度も非常に高かった。このニュースが飛び込んできたのは7月18日。その興奮冷めやらぬ7月26日に、アナログ半導体大手の米Analog Devices社が…
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ソフトバンク、ARM買収の狙いは何か
大山聡の「勝手にコンサル」
ソフトバンクグループは2016年7月18日、英ARM社を240億ポンド(約3.3兆円)で買収すると発表した。ARM社がこれからのIoT(Internet of Things)において極めて重要な役割を果たすであろうこと、これにソフトバンクのネットワーク事業を組み合せることで、新たなイノベーションを…
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日本の半導体商社、「存在意義」をどう示す
大山聡の「勝手にコンサル」
半導体商社のUKCホールディングスと加賀電子は2016年4月、両社で進めてきた経営統合に向けた協議を中止すると発表した。両社は経営統合について2015年11月に基本合意しており、実現すれば年間売上高5000億円超の国内最大の半導体商社が誕生するはずだった。
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悩み深きは東芝とシャープだけにあらず
大山聡の「勝手にコンサル」
2016年5月13日に日立製作所の決算発表が行われ、大手電機メーカー8社の2015年度決算が出そろった。同年度は東芝とシャープの2社が良くない意味で特に注目された1年だったが、それ以外の企業も全体的に減益基調である。2016年度の見通しもおおむね芳しくなく、次の成長に向けた具体的な戦略を立てられず…
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半導体の分野別ランキング、日本勢の立ち位置は?
大山聡の「勝手にコンサル」
本コラムではこれまで、半導体の売上高ランキングや消費額ランキングを取り上げてきた。売上高ランキングでは、パソコン向け比率の高いメーカーが苦戦し、スマートフォン向け比率の高いメーカーが健闘していることを紹介した。消費額ランキングでは、スマートフォンの大手メーカーがトップ10に名を連ねたことなどに触れ…
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半導体消費ランキング、激変の予感
大山聡の「勝手にコンサル」
前回は、スマートフォン需要が踊り場を迎えている現状に触れた。スマートフォンは従来型の携帯電話機(フィーチャーフォン)だけでなく、デジタルカメラや携帯型ゲーム機、ナビゲーションシステムなど、多くの電子機器の需要を侵食しつつ成長を続けてきた。半導体需要の牽引役でもある。
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スマホ不振、AppleやQualcommを直撃
大山聡の「勝手にコンサル」
2016年に入って世界中の株式市場で株価が下落しており、マクロ経済の見通しについて慎重な見方が増えつつある。この影響はエレクトロニクス産業にも表れており、これまで急拡大を続けてきたスマートフォン市場も踊り場を迎えている。大手エレクトロニクス企業の2015年10~12月期決算から、業界の今を読み解こ…