まとめ

 以上がSSMの基本的な手順である。本手順によって、部品構成と評価体系・項目を練り上げることができるだろう。さらに性能情報や品質情報(特にFMEAとの親和性が高い)、コスト情報を付加した上で、開発プロセス定義をモジュール・部品の階層を用いて行うことで、開発プロジェクトのQCD管理を統合的に行うことも可能である。また、この統合的な管理方法は、QCD向上に直結するPLMシステムの要件となる。

 製品構造データを取り扱うE-BOMの改善が、登録や変更など、管理作業の効率化のみに留まっている企業が非常に多く見られるようだ。きちんとQCD向上につなげるためのE-BOM改善を行い、PLMシステムと呼ぶに値する水準のシステムを構築するための業務運用方法として、本手法は非常に有効である。PLMシステムの構築・改善の際は活用をお勧めしたい。