デバイス 半導体や電子部品を使い倒す
 

Cho,Du-Sop氏(横浜国立大学 経営学部 教授)<下>

日本メーカーを覆う“NIH症候群”を乗り越えろ

日経エレクトロニクス
2013/06/25 00:00
出典:日経エレクトロニクス、2010年6月28日号 、pp.41-47 (記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
印刷用ページ

 日本メーカーが本格化している新興国市場の攻略について、「これまでの新興国での取り組みを真摯に振り返り、反省点を改革すべき」と話すのは、横浜国立大学 経営学部 教授のCho,Du-Sop(曺 斗燮)氏だ。過去20年間以上にわたり、日本企業の海外展開を研究してきた同氏は、「日本メーカーは、“NIHシンドローム”に覆われている」と指摘する。

チョ トゥソップ 1956年生まれ。経済学博士。1983年、韓国Korea Universityを卒業後、韓国Korea Exchange Bankに入行。1994年、東京大学 大学院 経済学研究科修了。名古屋大学 経済学部 講師を経て、1996年、同大学 大学院 国際開発研究科 助教授。2003年同研究科 教授。2004年から現職。主な著作に『北米日系企業の経営』(共著、同文舘)、『三星の技術能力構築戦略』(共著、有斐閣)など。

 本来、国際化を推し進めるためには、海外展開の取り組みを移転型から、現地で価値をつくり出す「創造型」に徐々に変えていく必要がある。歴史の長い日本メーカーにとって、本気で取り組めば現地のニーズをくみ取ることはたやすいはずだ。

 にもかかわらず、これまで全くアンテナに引っ掛かっていない点が問題なのである。現地子会社ではまじめにニーズ調査に取り組んでいたのかもしれないが、それを吸い上げて日本の本社を含む会社全体に知識をフィードバックする体系化がなされていない。現地から提案があっても、「インドで3万円の洗濯機? そんなの作れないよ」というような反応だったのだろう。

 これを自分の手元で生まれていないものを認めない「NIH(not invented here)シンドローム」と呼ぶ。

 米Procter & Gamble Co.(P&G社)の事例は有名だ。1970年代に同社は日本市場に紙おむつを投入し、当初は9割以上の市場シェアを持っていた。だが、数年後には10%にも満たないシェアに低下した。日本人のニーズを満たす機能を備えた新製品が日本メーカーから登場したからだ。日本にいるP&G社の担当者は何度も米国本社に提案したが、聞いてもらえなかったのだという。

 これと同じことが、日本メーカーの本社と海外拠点の間で繰り返されてきたのではないか。

【9月18日(金)開催】
高精細映像時代に向けた圧縮符号化技術の使いこなし方
~H.265/HEVCの基礎から拡張・応用技術とその活用における心得~


本セミナーでは高品質、高信頼、高効率に製品化するために標準化された高圧縮符号化技術、H.265/HEVCについて、その基盤となった符号化技術の進展から映像・製品特性に適切に圧縮符号化技術を使いこなす上で知っておきたい基本とH.265/HEVCの標準化、実装、製品化に向けた基礎及び拡張技術の理解と活用の勘所等について詳解します。詳細は、こちら
会場:中央大学駿河台記念館 (東京・御茶ノ水)
コメントする
コメントに関する諸注意(必ずお読みください)
※コメントの掲載は編集部がマニュアルで行っておりますので、即時には反映されません。

マイページ

マイページのご利用には日経テクノロジーオンラインの会員登録が必要です。

マイページでは記事のクリッピング(ブックマーク)、登録したキーワードを含む新着記事の表示(Myキーワード)、登録した連載の新着記事表示(連載ウォッチ)が利用できます。

協力メディア&
関連サイト

  • 日経エレクトロニクス
  • 日経ものづくり
  • 日経Automotive
  • 日経デジタルヘルス
  • メガソーラービジネス
  • 明日をつむぐテクノロジー
  • 新・公民連携最前線
  • 技術者塾

Follow Us

  • Facebook
  • Twitter
  • RSS

お薦めトピック

日経テクノロジーオンラインSpecial

記事ランキング