半導体関連の3つのサイト、「半導体デバイス」、「半導体製造」、「EDA」に投稿の全記事(日経BP半導体リサーチ記事を含む)を対象に、直近4週間(2013年4月1日~5月6日)でアクセス数が多かった20本を紹介する。今回のランキングで1位になった前回のランキング記事では、ルネサス エレクトロニクスの動向に注目が集まったが、今回は富士通に関連した記事と東芝に関連した記事の人気が高かった。
富士通は2013年2月に半導体事業のうち、SoC事業をパナソニックと統合し、SoCの製造事業を台湾Taiwan Semiconductor Manufacturing社(TSMC)らと共同で設立するファウンドリーに移管することを発表している。その際に、子会社の富士通セミコンダクターに残ることになったマイコンとアナログの事業のうち、設計と開発を米Spansion社に売却することを2013年4月に発表した。その第1報の記事が、今回5位になった。富士通セミコンダクターはマイコンとアナログの製造と販売を引き続き行う。
会見の席上で、富士通 代表取締役の山本正巳氏は、「半導体は産業のコメと言われて久しいが、それは現在も変わっていない。ただし、富士通グループは半導体事業そのものとは少し距離を置く。我々はサーバー向けプロセサや携帯電話向けSoCの開発に深く関与する」とコメントした。その会見の続報記事(日経BP半導体リサーチ記事)が今回のランキングの6位に、買収に関するSpansion社のCEOの説明の記事(日経BP半導体リサーチ記事)が11位に入った。
こうした富士通関連の記事よりも上位に入ったのが、東芝の不揮発性メモリに関連した記事である。例えば、2位には、東芝が示したNANDフラッシュ・メモリのロードマップに関する記事が入った。また、4位のノーマリーオフコンピューティング基盤技術開発の第1回公開シンポジウムの記事では、東芝がノーマリーオフコンピューティング向けに開発中のSTT-MRAMに関して報じられた。そうしたSTT-MRAMは4つあり、第1弾は2012年12月のIEDMで最初に発表され、今回の第1回公開シンポジウムでも紹介があった。第2弾、第3弾は今年上期の学会で発表される予定だという。
メモリ以外でも、東芝の記事はよく読まれた。例えば、今回のランキングの8位には東芝 セミコンダクター&ストレージ社のアナログIC事業の今後の取り組みに関する記事が、13位には同社のロジックIC事業の取り組みに関する記事がそれぞれ入った。