――制作する体制も変わってきそうですね。

田中氏:もう3~4年前から、そういった視点を意識した体制にしています。「DevOps(デブオップス)」という「Development」(開発)と「Operation」(運用)を組み合わせた造語をよく耳にするようになりました。

 技術設計と運用を切り離してやれる時代ではなく、一緒にやっていかなくてはならない、という認識に基づいたものですが、当社でもそのような考えで体制を作っています。

――ソーシャル時代の運用ではユーザーの反応を直接見ながら反映していくことが求められますね。

田中氏:例えて言えば、“座敷でいただく懐石料理”と、“カウンターでいただく寿司”の違いですね。これからは、板前さんがお客様と接しながら寿司を握るようなサービスが求められています。

「ソーシャルの時代には、お客様の反応をしっかりと見たサービスが大切」と語る田中社長

――どのような意味ですか。

田中氏:懐石料理は、あらかじめ決められたコースをお客様にお出しするスタイルです。お客様の趣向や、懐石をどのくらいのペースで召し上がるかに思いを馳せながら、できるだけの事前準備をして、お客様に料理をお出しするわけです。すると、「どの料理をどのように召し上がったか」というお客様の反応は、後から知ることはできますが、どうしても時間差が生じたり、間接的になってしまいますよね。

 それはそれで懐石の「おもてなし」のスタイルとして定着しているわけですが、一方で、カウンターで寿司を食べる時には、お客様の反応を板前が目の前で見ながら、次のネタの出し方に反映することができる。このような運営スタイルは、最近のマイクロトランザクション(少額課金)のビジネスモデルには欠かせないものですね。

 「ドラゴンコレクション」はサービスを開始して約2年半になりますが、今もお客様から大きなご支持をいただいています。これも、お客様からいただく様々なフィードバックを基に、しっかりした運営ができているからだと思っています。お客様の声だけではなく、データ面からもしっかり解析してサポートできている結果だと考えています。

「ドラゴンコレクション」
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