――アミューズメント施設向けゲームでは、「ジャパン アミューズメント エキスポ(JAEPO)2013」でキッズカードゲーム機が好評だったようですね。

田中氏:「モンスター烈伝 オレカバトル」と「ドラゴンコレクション シシトウ団の野望」の2機種を出展しました。両機種ともスマートフォンのアプリと連動させた遊び方ができ、「モンスター烈伝 オレカバトル」では、お父さんがアプリで育てたモンスターをゲーム機に登場させ、親子で協力しながらより強いモンスターを倒すといった楽しみ方ができます。

 「ドラゴンコレクション シシトウ団の野望」は、登録者数が750万人を超えるソーシャルコンテンツ「ドラゴンコレクション」を題材としたカードゲーム機で、3月下旬から全国のアミューズメント施設やショッピングセンターで稼働を開始します。

「モンスター烈伝 オレカバトル」スマートフォンと連動した遊びができる
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「ドラゴンコレクション シシトウ団の野望」
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――業績についてお話を伺います。2013年3月期の第3四半期の決算を見ますと、前年に比べてコンシューマゲーム(家庭用ゲーム機向け)は堅調ですが、ソーシャルゲームの伸びが落ち着いてきた印象を受けます。

「場所や端末を変えながら、いかに長い時間、1つのコンテンツに接してもらえるか、という視点で制作するようになった」と語る田中社長

田中氏:選択と集中によるメリハリを付けたライアンアップを意識していて、全体としてはタイトル数の絞り込みを進めています。また、コンシューマゲームとソーシャルコンテンツは切り分けて考えたり、相反した関係ではありません。コンシューマゲームでも、必ずソーシャルの要素のあるものを出していくようにしていますが、そこを意識しないと、もう世の中に受け入れられないと思っています。これは、アーケードゲームにも共通して言えることですね。

――ソーシャルコンテンツの時代には、ユーザーのコンテンツへの接し方も変わってきますね。

田中氏:そうですね。例えば、家では据え置き型ゲーム機で、ハイクオリティーのゲームに集中する時間もあれば、電車の中では、そのタイトルに関連したコンテンツをソーシャルの機能を使ってスマートフォンで楽しむ、といったコンテンツへの関わり方になってくるでしょうね。

 場所を変えながら、端末を変えながら、いかに長い時間、1つのコンテンツに接しながら楽しんでもらえるか、という視点でコンテンツの制作を進めています。「メタルギア」だけでなく、野球やサッカー、あるいは「ラブプラス」といったコンテンツも、そのような視点で制作するようになりました。

「ラブプラス コレクション」
配信中、GREE
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