台湾・中国 中根レポート
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鴻海とシャープ、G10.5投資計画を読み解く
筆者は、鴻海グループとシャープは中国に2拠点、米国に1拠点、インドに1拠点、合計4つの第10.5(G10.5)世代パネル工場への投資を計画していると見ている。生産能力はそれぞれ9万~12万枚/月、1案件あたり1兆円を超える投資になると見る。
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鴻海がSamsungと全面対決、ブランド事業へ疑似進出
2017年以降の大型フラットパネルディスプレー(FPD)の需給や業界動向にとって大きな変数となりそうなのが、鴻海グループの事業戦略だ。同社グループはシャープを傘下に収めて以降、積極的な事業拡大戦略に打って出ようとしている。
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Innolux、“中国勢との協調戦略”は奏功するか?
台湾Innolux社が2016年10月28日に発表した同年第3四半期(7~9月)決算は、売上高744億8500万台湾ドル(前年同期比16%減、前四半期比11%増)、売上総利益87億7200万台湾ドル(前年同期比19%減、前四半期比464%増)、営業利益38億5900万台湾ドル(前年同期比18%減、…
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AUOのパネル営業利益率は7%超、価格や数量が改善
台湾AUO社が2016年10月27日に発表した同年第3四半期(7~9月)決算は、売上高860億1700万台湾ドル(前年同期比4%減、前四半期比7%増)、売上総利益113億800万台湾ドル(前年同期比24%増、前四半期比103%増)、営業利益57億5900万台湾ドル(前年同期比70%増、前四半期比5…
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大型有機EL、需要創造と収益改善の両立は可能か?
韓国LG Display社が2016年10月26日に発表した同年第3四半期(7~9月期)決算は、売上高6兆7240億ウォン(前年同期比6%減、前四半期比15%増)、売上総利益9400億ウォン(前年同期比10%減、前四半期比54%増)、営業利益3230億ウォン(前年同期比3%減、前四半期比634%増…
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BOEが2拠点目のフレキ有機EL工場、7200億円投資
中国BOE社は2016年10月31日、開示資料において、四川省綿陽における第6世代パネル工場(B11)建設計画を公表した。第6世代基板(1500mm×1850mm)を使い生産能力は4万8000枚/月、ハイエンドスマートフォンやモバイル端末向けのフレキシブルAMOLEDを生産する。総投資額は465億…
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テレビ用パネルの価格上昇加速、中国勢が攻勢
大型液晶パネルの価格が、従来の想定以上のペースで上昇する兆しを見せている。32型HD(Open cell)は価格が底となった2016年3月の48米ドル程度から、同年7~9月に60~65米ドル程度へ上昇すると見ていた。ところが同年7月時点で最多価格帯が60米ドルに近づいており、同年8月には70米ドル…
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Innoluxは収支改善、SDPから45型調達へ
台湾Innolux社が2016年7月29日に発表した2016年4~6月期決算は、売上高が688億500万台湾ドル(前年同期比29%減、前四半期比18%増)、売上総利益が15億5400万台湾ドル(前年同期比90%減、前四半期の赤字から黒字に転換)、営業損益は30億3900万台湾ドルの赤字(前年同期の…
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大型液晶パネルの市況改善、AUOは大幅増産へ
台湾AU Optronics(AUO)社が2016年7月27日に発表した2016年4~6月期決算は、売上高が800億9100万台湾ドル(前年同期比13%減、前四半期比13%増)、売上総利益が55億4600万台湾ドル(前年同期比53%減、前四半期比14倍)、営業利益が1億1600万台湾ドル(前年同期…
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中国企業のVIZIO買収、テレビメーカーへの影響は?
中国LeEco社と米VIZIO社は2016年7月26日(米国時間)、LeEco社がVIZIO社を20億米ドル(約2120億円、1米ドル=106円で換算)で買収することで合意したと発表した。VIZIO社はLeEco社の100%子会社となる予定である。VIZIO社の経営陣はCEOのWilliam Wa…
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iPhone向け有機EL、Samsungの独走に「待った」
2016年7月27日に発表された韓国LG Display社の2016年4~6月期決算は、売上高5兆8550億ウォン(前年同期比13%減、前四半期比2%減)、売上総利益6100億ウォン(前年同期比46%減、前四半期比3%減)、営業利益440億ウォン(前年同期比91%減、前四半期比10%増)となり、当…
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iPhoneの有機EL採用、サプライヤーへの影響は
米Apple社がiPhoneに有機ELパネルを採用する理由の一つには、液晶パネルと比べて形状・外観設計上の自由度が高いことがあると見られる。典型例が、フレキシブル基板を用いた「折りたたみ型」パネルなどだ。製品の性能のみならず外観を重視する同社が、設計自由度が高い有機ELパネルの採用に向かうことに違…
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赤字続くAUO、“底打ち宣言”は本物か?
2016年4月27日発表の、台湾AUO社の2016年第1四半期(1~3月)決算は、売上高が前年同期比25%減(前四半期比15%減)の711億3500万台湾ドル、売上総利益が前年同期比97%減(前四半期比91%減)の3億9000万台湾ドルとなった。営業損益は50億9700万台湾ドルの赤字、当期損益は…
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LG Displayは辛くも黒字、有機ELへの注力加速
韓国LG Display社が2016年4月27日に発表した2016年第1四半期(1~3月)決算は、売上高5兆9890億ウォン(前年同期比15%減、前四半期比20%減)、売上総利益6260億ウォン(前年同期比54%減、前四半期比18%減)、営業利益400億ウォン(前年同期比95%減、前四半期比34%…
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Apple“一人負け”、iPhone生産はまだ底ではなかった
我々は、2016年におけるiPhoneの最終組立台数の予想を見直した。2016年に入って3度目の見直しで、すべて下方修正である。
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iPhone向け部品部材メーカー、“三重苦”の恐れ
2015年11月から2016年第1四半期にかけては、iPhone 6s/6s Plusの需要不振を受けた生産調整が行われた。これにより、関連する部品や部材の発注数量は大幅に引き下げられた。バリューチェーン企業は第1四半期、季節性の需要減は見込んでいたものの、調整幅は想定を大きく上回った。結果として…
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不振続くiPhone生産、もうすぐ底か“底なし沼”か
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iPhone向け有機EL、鴻海・シャープは必要とされるか?
iPhoneのディスプレーは、現在のLTPS液晶から早ければ2017年、遅くとも2018年からは徐々に有機ELに切り替わっていく可能性が高いと当社は見ている。2017年に登場する機種は曲面やフレキシブルなディスプレーではなく、ポリイミド基板を使いフラットな形状の“Unbreakable”ディスプレ…
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iPhoneにも布石、LGの有機ELパネル投資を読む
韓国LG Display社が2016年1月27日に発表した2015年第4四半期(10~12月)決算は、営業利益が前年比90%減、前期比82%減の610億ウォンとなり、当期損益は140億ウォンの赤字に転落した。売上高は前年比10%減、前期比5%増の7兆4960億ウォン(前年比10%減、前期比5%増)…
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踊り場のiPhone、部品部材メーカーへの影響続く
当社が想定する米Apple社のスマートフォン「iPhone」の最終組立台数は、2015年第3四半期(7~9月)の推定実績が前年同期比34%増の5100万台である。その内訳は、6/6sが3200万台(うち6sが1700万~1800万台)、6 Plus/6s Plusが1200万台(うち6s Plus…