【B TYPE】やせメタボ

やせ型または急にやせてきた人昼飯後に眠くなること多し隠れた高血糖が悪さする
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 あなたは「メタボ=太った人」と誤解していないだろうか。だが、「メタボリックシンドローム」とは本来、代謝が異常という意味だ。その最大の原因は内臓脂肪。だから、やせていても内臓脂肪があれば、立派なメタボなのだ。

 「やせメタボ」の特徴は、すい臓からのインスリンの分泌が悪いことにある。一方、「隠れメタボ」や太っていて見るからにメタボの人は、インスリンがたくさん出る。その働きで血液中のブドウ糖が脂肪細胞に運ばれる。だから、目に見えてお腹が出てくるわけだ。

 ところが、インスリンの出が悪いこの「やせメタボ」タイプは、ブドウ糖が大量に血液中に残ったままになる。これが、血管や体の組織をだんだんと蝕むのだ。これが、食後だけでなく、常時続くと、完全な糖尿病だ。

 「食後高血糖であることで、糖尿病の一歩前の段階とわかる。だから、健診では空腹時ではなく食後血糖値の変化も測定するべき」と東海大学医学部抗加齢ドックの久保明教授は指摘する。

 この段階ならば、適切な治療で正常に戻すことも可能だ。でも、食後高血糖の段階になる前に、判断する方法はないものか。

 「もちろん毎年健診を受けるのがベスト。あえて自覚症状といえば、昼食後、異様に眠くなるのが危険なサイン」と久保教。

 食後にインスリンが過剰に分泌されて血糖値が急激に下がるため。こうした過剰分泌が繰り返されると、すい臓が疲労して、インスリンがうまく分泌されなくなってしまうのだ。