まずは、日本人が面白いと思うタイトルを
「パズル&ドラゴンズ」の国内ヒットを受け、ガンホー・オンライン・エンターテイメントの海外展開は?
森下氏:海外で現状展開がスタートしているのは、米国と韓国。なぜ、そこからかというと支社があり、現地流のプロモーションや、カルチャーを取り入れやすいからです。「パズル&ドラゴンズ」や「ケリ姫クエスト」などを展開していますが、海外ユーザーさんが各ストアなどに書き込んだ評価を目にすると、直感的な面白さは世界共通なのだと受け止めています。
国内で「パズル&ドラゴンズ」がヒットしたからといって、海外でも一気に攻勢をかけるのではなく、あくまでも現地のユーザーの生の声に耳を傾けつつ、種をまいている状況です。
「パズル&ドラゴンズ」のグラフィックスは日本市場にマッチしたアニメ風ですが、海外市場に合わせてリアルに書き換えるなど仕様変更をしていくのでしょうか?
森下氏:ありえませんね(笑)。なぜなら我々は日本人だからです。世界に負けない作品をと、肩肘を張ったり、媚びたりしてもよい結果を生みません。いつも「まず、自分たちが面白いと思うモノを作ろう」と開発チームとは話しています。
中国などで、現地のパートナーと手を組むゲームメーカーも多いようですが?
森下氏:PCオンラインゲームを長く手がけているので、海外展開の難しさは業界内からよく耳にします。愛情を込めて作り上げた1本が、現地ではしっかりプロモーションをしてもらえず、まったくヒットしなかったというケースもあるようです。可愛いわが子を不遇な目には遭わせたくないので(笑)、こうした取り組みは慎重に行いたいですね。