2013年1月に発生した「Boeing 787」型機のリチウム(Li)イオン2次電池のトラブル。同年3月に発生した三菱自動車のプラグイン・ハイブリッド車(PHEV)「アウトランダーPHEV」のLiイオン2次電池の不具合。高性能電池の代表格であるLiイオン2次電池にまつわるトラブルや不具合のその後に読者の関心が集まった。
電池トラブルの調査状況は…
2013年1月16日、山口宇部発羽田行きの全日本空輸(ANA)692便のBoeing 787-8型機が高松空港に緊急着陸した。主電気室のLiイオン2次電池の異常を示すサインが計器に表示され、操縦室に異臭が発生したためだ。国土交通省は、このトラブルを重大インシデントに指定、運輸安全委員会(JTSB)が調査を進めていた。JTSBは2013年3月27日、その調査状況を発表。その内容を報じたのが、今回のアクセスランキングでトップとなった「B787の2次電池に多数のアーク痕---運輸安全委員会が調査状況を発表」である。
同発表時点では根本原因の解明には至っていなかったが、8つの電池セルの全てに熱損傷が認められたこと、特定のセルに多数のアーク痕が認められたりセルを保護するケースに穴の開いたものが見つかるなど、Liイオン2次電池の損傷状況が明らかにされた。