「産業動向」サイトで、この1カ月間(3月17~4月16日)によく読まれた記事の上位20本は、右表のようになりました。このランキングを見ると、20位の「ソニーとオリンパスの医療合弁会社、設立が再び延期に」だけがニュース記事で、それ以外はすべて記者や識者によるコラムと解説記事でした。そこで、今回は「産業動向」サイトで連載している4つの好評コラムを紹介していきます。

 ランキング1位、11位、16位、17位に入ったのが、「上海発 EMS通信」です。EMS(Electronics Manufacturing Services)/ODM(Original Design Manufacturer)企業・市場に特化した情報サービスを提供するEMSOneの編集長で、上海在住の山田泰司氏によるコラムです。世界ブランドやEMS企業の多くがアジアのヘッドクオーターを構える中国一の商業都市・上海から、EMS企業の最新動向やトピックス、さらにはEMS経営者の素顔など、日本にはあまり伝わってこない中国ならではの情報が読めます。今回、ランクインしたいずれの記事も、現地リポーターならではの視点が感じられます。

 2位と3位にランクインしたのは、「ソーシャル・リーマンズが行く」でした。筆者は「かなりあ社中」という団体のメンバー3人。社会人としての経歴も年齢も立場も異なるり、会社とは全く関係のない個人による共通の活動として、「ソーシャル・リーマンズ」の普及活動を進める――それが「かなりあ社中」です。ランクインした記事2本は、「HUB Tokyo」という東京にできた新しい会員制のワーキング・スペースを、2回に分けて紹介したものです。「HUB」は今、世界中で増殖している新しいタイプの「コワーキング・スペース(coworking space)」で、単なる個人向けオフィス・スペースではなく、さまざまな人たちが意見交換をできる場を提供するものだそうです。筆者はそれを子供のころにワクワク・ドキドキしながら通った「秘密基地」に例えて紹介しています。

 4位と6位にランクインしたのは、「グローバル市場で負けないものづくり」です。メーカー、新聞記者を経てフリージャーナリストとして様々なメディアに執筆をしている井上久男氏によるコラムです。今回ランクインした2本の記事は、筆者がタイへ出張取材したレポートで、シャープとトヨタの現地工場が初回されています。

 最後、4つめの連載コラム「技術経営戦略考」は、8位と10位にランクインしました。こちらは識者8人によるリレーコラムで、今回ランクインした2本は参議院議員山田太郎氏のレポート。第1回が強気の中国人、そして第2回が日本人にとって働きやすい国「タイ」を取り上げています。

 読み飛ばしてしまった方、見落としていた方、ぜひ、この機会に読み返してみてください。