【図】配布したテキスト。
【図】配布したテキスト。
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 圧倒的な情報量に基づく丁寧な解説──。本セミナー「ものづくり塾『マイクロEVの設計・製作から学ぶEVの基礎』」の特徴を一言で表すなら、この表現がぴったりだ。配布したテキストに掲載したパワーポイントのページ数は、実に342ページ(注:テキストのページ数ではありません)。テキストには載せることができず、会場のスクリーンだけで紹介したものも少なくなかった。それらをポイントによってメリハリを付けながら分かりやすく説明していくのは、講師の松村修二氏。

 こうした仕事の丁寧さは、同氏のキャリアから来るものだ。現在の肩書きは群馬大学大学院工学研究科機械システム工学専攻の客員教授だが、同氏は富士重工業スバル技術研究所出身のエンジニアでもある。

 本セミナーは、自動車の専門家である講師本人が、他の自動車や電気系エンジニアとチームを組んで実際に製作した小型の電気自動車(マイクロEV)を題材に、マイクロEVの要素技術や設計、製作方法を受講者に基礎から伝授するものだ。ここにEVの今後の動向や、マイクロEVに関する法規制などの解説も加えている。

 すなわち、技術のプロが自ら現場で得た知見をベースにセミナー化したものだ。これが多くの受講者にご参加いただけた理由でもある。