次世代工場 工場の将来像が見える
 

自動車部品の現地化も加速

タイシリーズ(4):IHI/ジャトコ編

井上 久男=フリージャーナリスト
2013/04/18 00:00
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 IHIが収益源にしているターボチャージャ。捨てていた排気ガスの運動エネルギー(あるいは圧力)を利用してタービンを回し、その回転力で圧縮した空気をエンジン内に送り込むことで、燃費効率や出力を高める効果がある。かつてはスポーツカーなどに取り付けられるエンジンの周辺部品として一般消費者には遠い存在だったが、排気量を小さくしても出力を落とさない「ダウンサイジング」の流行とともに再び脚光を浴びるようになった。

 小型のターボチャージャは1分間の回転数は約30万回転で、しかも1000℃近い高温の中で回転する。飛行機のジェットエンジン以上に回転数が高い。IHIは自社が生産しているエアバス向けエンジン「V-2500」の解析技術などを応用してきた。信頼性が求められる製品であり、高速回転するタービンシャフトと「タービンインペラ」と呼ばれる羽根を溶接する際に傾きを制御して取り付け、後で修正をしなくてもいい技術などにノウハウがある。

 日本ではターボチャージャを造るノウハウを持つメーカーはIHIと三菱重工業。ここから見ても航空機エンジンの技術が応用されていることが分かる。日本のものづくりの水準の高さを示す製品の1つである。

 IHIは、2011年度に世界で420万台生産したが、生産能力をグローバルに増強させて2015年度は650万台を目指している。日本やドイツ、イタリア、中国に生産拠点を持つ。アジアの主力工場がバンコク南東部の「アマタナコン工業団地」にある。筆者はそのタイ工場を3月半ばに訪問したが、長野県内にある2つの工場よりも建物は立派で規模も大きかった。

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