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化石燃料を10倍増産、10倍消費する未来は現実的か?

SIM-Drive 執行役員 車輌開発統括部長 眞貝知志氏の講演から(1)

高橋 史忠=Tech-On!
2013/04/22 00:00
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 2013年3月22日に開催された「JTNフォーラム 2013 Spring ―― 日本の製造業復活の芽はここにある」の基調講演に登壇した眞貝知志氏。新しいビジネスモデルで電気自動車(EV)の開発に取り組むSIM-Drive(シムドライブ)の執行役員として、次世代EV技術の開発に携わる人物だ。講演では、技術開発に懸ける思い、そして同社が開発を進める最新のEV技術について語った。

 「化石燃料を10倍増産し、10倍消費する姿は現実的だろうか?」

 講演の冒頭で、こうした問題を提起したSIM-Driveの眞貝知志氏。

SIM-Drive 執行役員 車輌開発統括部長の眞貝知志氏

 現在、世界の自動車の普及率は10%ほどに過ぎない。今後、新興国を中心に自動車の普及が進めば、地球上を走る自動車の台数は10倍に膨れ上がる。その時に、ガソリンや軽油といった化石燃料を基盤にした現在の自動車社会は現実的なのか、というわけだ。

 この命題に対する解の一つがEVである。再生可能エネルギーで走行する自動車でなければ、「全世界への自動車文化の普及」を達成できない。これが眞貝氏の主張、そしてEV技術を開発するSIM-Driveの理念につながっている。

EVを1日でも早く世界に

 一日でも早く、全世界にクリーンなエネルギーを用いるEVを普及させること。これがSIM-Driveが掲げるミッションだ。同社は、2009年8月に創業。慶応義塾大学 環境情報学部の清水浩教授が立ち上げた。ベネッセホールディングスの福武總一郎会長や、ガリバーインターナショナルの羽鳥兼市会長などが取締役に名を連ねる。

 EV関連の技術を開発する企業だが、EVメーカーになることは志向していない。清水教授が開発したEVの駆動技術「インホイールモータ」を核に、新しいEVのアーキテクチャーを提案。オープンな枠組みで外部の企業や機関と協力しながら開発した技術をライセンス供与するビジネスモデルだ。

 インホイールモータは、車輪に駆動用のモータを内蔵する技術だ。車輪をモータで直接駆動するため、駆動力の伝達損失を小さくできる。これと、床下に配置した中空構造の骨格内に2次電池やインバータなどを配置する「コンポーネントビルトイン式フレーム」を組み合わせることで、EVの航続距離を伸ばし、広い室内空間を確保しやすくすることを目指す。

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