「『ロボットスーツHAL福祉用』が世界で初めて安全性の認証を取得」。2013年2月27日、こうしたニュースが一部メディアで流れた。

図1●人間装着型ロボット「ロボットスーツHAL福祉用」
日本のロボット研究開発会社の1つであるCYBERDYNE(本社茨城県つくば市)が開発。国際安全規格(原案)「ISO/DIS 13482」の世界初の認証を取得した。
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 ここでいう認証とは、パーソナルケアロボット(生活支援ロボット)の安全性に関する国際規格(正確には原案)「ISO/DIS 13482」に関するものだ。取得したのは、CYBERDYNE(本社茨城県つくば市)が開発した人間装着型ロボット「ロボットスーツHAL福祉用」(図1CYBERDYNE、「ロボットスーツHAL福祉用」でサービスロボットの国際安全規格の認証を取得)。日本品質保証機構(JQA)が認証のための評価に当たった。

生活環境に入り込んで人間を支援

 生活支援ロボットとは、介護や福祉、家事など人々の生活環境(空港や病院、歩道などの公的空間、オフィス、住居など)に入り込んで人間を支援するロボットのことだ。

 いくつか例を挙げておくと、パナソニックの病院内搬送ロボット「HOSPI」(図2)、日本精工の盲導犬ロボット「NR003」(図3)、トヨタ自動車のパーソナル・モビリティ「Winglet」(図4)などがこれに当たる。

図2●パナソニックの病院内搬送ロボット「HOSPI」
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図3●日本精工の盲導犬ロボット「NR003」
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図4●トヨタ自動車のパーソナル・モビリティ「Winglet」
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