改善の姿としての業務要件を明確化する方法

 前節で紹介した手順により、「これからのPLM」の最外郭のフレームと、それに関する大きな課題を顕在化できたら、次にPLMとして想定した対象範囲の業務要件を定義する。以下にその方法を示す。

 下図は、本連載第12回第13回で掲載した図の業務層を、さらに「情報生成層」「情報管理層」「情報参照層」の3層に区分し、源流フェーズと商品化フェーズの組み合わせで10に区分けしたもので、ここでは“対象範囲”と呼ぶ。細分化した理由は、情報について“生成する行為”“管理する行為”“参照する行為”に大別し、要件を明確にしやすくするためである。また、情報参照層への代表的なインプット源やアウトプット先として、市場、M2M、製造・EMS、コール/修理センターを図の上に表しておく。

図●これからのPLMの全体構造
図●これからのPLMの全体構造
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