前回は、グローバル統合BOMがどのようなものなのか、その全体像を紹介した。今回は、グローバル統合BOMを構築する上で欠かせない取り組みを解説する。

 その欠かせない取り組みとは、拠点間でやりとりするデータのルールを統一することである。例えば、基本的な図面番号や部品番号などの番号体系が同じでなければ、情報をスムーズに共有することはできない。また、図面の記載項目や言語といった設計成果物の作成フォーマットについても、ある程度同じルールでなければならない。

 このようなルールの統一は、新しく拠点を作る場合は比較的ハードルは低いが、既存の拠点で統一する場合は大きな困難を伴う。特に情報システムが発達する以前は、国内と海外の拠点を同時に管理することが難しかったため、あえてルールを別にしていた場合も多く存在し、実現に向けての高いハードルとなる。しかし、グローバル統合BOMを実現するためには、ルールの統一は避けては通れず、困難を超えて推進していくことが不可欠となる。

 今回は、前述のようなルールの統一に際して、難度が高いと思われるものを2つ取り上げ、統一方法を説明する。