自分が欲しいものをつくる。そして商品として世に出したら、売れた。商品開発者としては、夢のような仕事の一つかもしれません。

 Tech-On!のテーマサイト「家電・PC」で2013年2月19日~3月11日の3週間、ダントツのアクセス・トップだった記事は、そんな商品の紹介記事でした。(関連記事「デジカメの革命児『GoPro』、300万台超を売った人気の秘密」)

 「GoPro」。米国シリコンバレーのベンチャー企業Woodman Labs社が開発したアクション・カメラと呼ばれる分野のデジタル・カメラです。発売から3年ほどでシリーズ累計300万台超を売りました。スマートフォンの勢いに押されたコンパクト型デジタル・カメラの不振もあり、際立つ印象を残した商品です。

 自分が企画執筆した記事なので自画自賛するようでこそばゆい印象は否定できませんが、現在の日本の家電メーカーの現状と対極にある商品開発の様子が興味を持っていただいた大きな理由の一つかなと感じた次第です。実は、Tech-On!でGoProを紹介したのは2度目になります。

 最初に紹介したのはEditor's Noteの「アイデアが枯渇する時」という記事。開発企業の創業者はサーフィンが趣味で、自分の波乗り技術を映した動画を「YouTube」などで自慢したいというのが開発のキッカケだった。そんな話を紹介しました。関係者によれば、最初の製品は本当におもちゃのようなカメラだったそうです。