「『Meticulous(メティキュラス)』という言葉をご存知ですか」。

 これは、テーマサイト「設計・生産とIT」のアクセスランキングで、今回、第3位に入った記事「3Dプリンタは何でもできる“魔法の箱”じゃない」の中の一節です。3次元(3D)プリンタなどを販売しているケイズデザインラボで社長を務める原雄司氏が、その言葉の意味を紹介しています。

 それによると、Meticulousは「神経質すぎる」とか「重箱の隅をつつく」といった意味。日本人気質を欧米人が揶揄するときとかに使うそうです。正直、初耳でした。

 原氏がこの言葉を持ち出したのは、日本が完成度の高い製品を造れるのは「こだわり」があるから、すなわちMeticulousだから、と言いたかったためです。そして、そうしたこだわりを製品開発の初期というかアイデアの段階から引き出せるのが3Dプリンタだと主張しています。

 原氏は同記事の中で、「私が日本において3Dプリンタの活用方法として期待しているのは、…(中略)…、ものづくりを行ううえでのコミュニケーション・ツールとしての活用なのです」と語っています。簡単なスケッチや2次元(2D)の図面を基にして、アイデアを説明されても、具体的なイメージがわかなければ理解しにくい。ただし、モックアップがあれば話が違う。いいアイデアなのか、実現の可能性はあるのか、どこを改善すればよいのか、などがその道のプロであれば、アドバイスしやすくなる、といった論調です。要するに、3Dプリンタを使えば、モックアップを手軽に造れ、それによってプロの議論を濃厚なものにできるというのが同氏の見解です。

アクセス記事ランキング(2/15~3/7)
設計・生産とIT
1 【Part2】第1回 なぜ上司はイノベーションに反対するのか
2 第1回:設計ばかりに負荷を集中させる(上)
3 3Dプリンタは何でもできる“魔法の箱”じゃない
4 第2回:設計ばかりに負荷を集中させる(下)
5 iPad miniの生産台数が2013年に5000万台へ、部品メーカーのチャンス拡大
6 第3回:3次元データがあるのに情報伝達は2次元(上)
7 シャープとFoxconnの関係に見る、国内製造業とEMSとの最適な距離感【追記あり】
8 横浜ゴム、トラック・バス用タイヤ空気圧モニタリングシステムをリニューアル
9 ラティス、iPad 用の無償3Dビューワにアニメーション表示や部品表連携機能を追加
10 幾何公差の基本を理解する
11 第5回:3D設計改革の功罪(上)
12 シャープに、トヨタに、大ニュースが2つも飛び込んできた
13 LGエレクトロニクス、部屋のコーナーを掃除しやすいスクエア型掃除ロボットを発売
14 地味だから面白い生産技術者の視点
15 第4回:3次元データがあるのに情報伝達は2次元(下)
16 第11回:バーチャル・デザインレビュー(1)
17 ISID、キヤノンのMRシステム「MREAL」の販売を開始---東北大学の地震・噴火予知研究観測センターに導入
18 だからITで失敗する
19 第2回:独自ネットワークが消えた理由
20 日立金属、アモルファス金属製コアのリサイクルプラントを4月から本格稼働