デバイス 半導体や電子部品を使い倒す
 

鈴木 智行氏(ソニー 執行役 EVP)<下>

少しでも立ち止まれば、追い付かれる

大石 基之, 大槻 智洋=NE特約記者、台北科技市場研究
2013/03/11 00:00
出典:日経エレクトロニクス、2010年5月17日号 、pp.100-101 (記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
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 ソニーは,デジタル・カメラやビデオ・カメラ向けの撮像素子市場で,画素ピッチの短縮やCMOSセンサの機能付加といった技術の進化を自ら先導してきた。これが,ライバルとの競争を有利に進めてこられた大きな理由だ。
 だが,それでも同社の撮像素子事業は盤石とは言えない。韓国や台湾の企業が安価な品種から順にCMOSセンサ市場を席巻している。メモリやディスプレイなどと同じ構図を、撮像素子では決して繰り返さない。ソニーで撮像素子部門を長く率いてきた鈴木智行氏は,こう固く決意し,強烈なリーダーシップを発揮してきた。
 鈴木氏が同社の半導体事業本部 副本部長を務めていた時代に『日経エレクトロニクス』が聞いた「自信と方策」の第2回。(聞き手は大石 基之,大槻 智洋)

――進化に関連する話として,鈴木さんは,半導体回路技術に関する国際会議「ISSCC 2010」で,「CMOSセンサで人の目を超えたい」と講演されました。CMOSセンサにはそれほどまでの潜在能力があるのでしょうか。

 もちろんです。現状のCMOSセンサは技術的には全く未熟です。裏返せば,S/Nやダイナミック・レンジといった撮像素子の基本特性をケタ違いに高められる余地が残されています。そして我々は,ケタ違いの基本特性を備えたCMOSセンサで撮った写真や映像が,皆さんが今見ているものとは明らかに異なるものであることを知っています。

 比較的近い将来で考えても,我々ができることは山ほどある。先ほどの3D対応はもちろん,一眼レフ・カメラが搭載する機械式シャッターや距測センサの機能をCMOSセンサ単体で果たすこと,などです。

すずき ともゆき 1954年生まれ。1979年,ソニー入社。1985年にCCDシステム部門に配属されて以降,一貫して撮像素子事業に携わる。2000年に CCD事業部長,2002年にイメージセンサーカンパニーのプレジデントに就任。2005年には,コーポレート・エグゼクティブ SVPに就く。業務執行役員 SVP コンスーマープロダクツ&デバイスグループ(CPDG)半導体事業本部 副本部長を経て、現在は執行役 EVPとして半導体事業、デバイス事業、アドバンストデバイステクノロジープラットフォーム担当。(写真:加藤 康)

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